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XXX 最強の魔王

R06/04/8・編集

 神導王朝アルミーン・カントリー


 今日が戦いの日…だと思う

 さて、頑張るか。まぁ負けないけど

 楽しみだな、最近戦えてなかったし

 …いつの間にかうちも戦闘狂になっちゃったな

 魔王らしくなったって思っとこ

 足音が静寂の中に響く。

 外からは大声をあげてやってくる衛兵たち

 海路か、空路か、どちらからでも勝敗は変わらない


「お久しぶりだね、タルタニ・ジェイル」

「話すことはない、卑劣な魔王」

「卑劣ではないよ、果たし状もなくこっちにやってきたお前のが卑劣だろ」

「果たし状なんて渡す義務がどこにある?」

「うちはアポ無しだと入れないんだ」

「そうかい」


 そのことを最後に話し合いは終わった

 カチャンと音を立てながら剣を引き抜く人間

 と同時に日傘を閉じ晴天を悪天候に変える魔王

 睨み合いの末タルタニ率いる軍勢が走り出す

 それに応じて式神を出し応戦する


「お嬢様に触れるな愚図めが」

「こい、邪悪な蛇めが」


 シルルとシシルの2人であそこは持ち堪えれるだろうな

 ただ少し驚いた。この世界にも拳銃があるのか、さっき発砲音が…

 発砲音?

 発砲したのなら、どこにいったんだ?

 始まった合図として撃った?それ以外なら…


「待て!シルル…」

「おじょうさま…おにげください…」


 腹部から大量に出血しているシルルとシシル

 銃、拳銃、アレのせいか?


「アレが何かわかるか?」

「知ってる、」

「拳銃で撃たれた、アイツらはもう長くないだろうな」

「戻って2人とも、夜月たちに治療してもらってきて」

「わ、わかりました…お気をつけて…」

「どうした、殺さないのか?」


 夜月たちなら大丈夫だろう、

 そうだ、大丈夫、なら私は暴れてもいよね


 _______________


 お嬢様…大丈夫でしょうか…

 とにかく治療してもらわないと…


月止(ルナ・クウィック)、これで止血できるはずだよ」

「ありがとうございます…夜月さん」


 月止(ルナ・クウィック)…決めた一部の時間を止めるものだったはず…強いな、私にはできない


「私が血を戻しますね」

「白夜さん…?」

血液(ブラッディ・マニ)操作(ピュレーション)、私の独自技能(オリジナルスキル)です」


 白夜さんも強い…さっきまであった眩暈が良くなってる…

 でもそれよりお嬢様が心配…あの量の軍勢を1人で…


「結界を張ります。お嬢様が何をするかわからないので」

「わ、わかりました」


 膨大な魔素…気圧される…

 お嬢様…大丈夫でしょうか…


 _______________


 感情に飲み込まれるな、それで傷つくのはシルル達だ

 私がみんなに殺すな殺すな言ってた癖に私が殺すなんて我儘すぎる

 そうだよ、落ち着いて、

 握りしめた拳から血が流れてくる、痛みなんてない、大丈夫


「どうした?来ないのか?お前の従者と同じところに送ってやるぞ?」

「シルルもシシルも死んでない、調子に乗るな」


 落ち着け、落ち着け、殺しちゃいけない、殺しちゃいけない

 感情に飲み込まれるな、感情に…


『たまには暴れてもいいと思うよ。何かあったら止めてあげる』


 …そう、だよね

 たまになら、いいよね


「調子に乗りやがって」

「調子に乗ってたのはお前だ小娘」


 大きな地ならしが聞こえたかと思えば、砂埃が漂い始めた

 タルタニの腹に大きな一撃が入る、怒りに任せ目の奥に何も映らない殺戮マシンと化したリミーは、制限が効かなくなった

 顔に大きな一撃の後、すかさず隙だらけの足が折られる

 叫び声を上げる間もなく次の攻撃が入っていく


炎神(アードゥル)


 進化した魔法によりタルタニの体が灼熱に包まれる


「やめてくれ!悪かった!謝る!撤退する!」

「その命を以て償え、それ意外に興味はない」


 _______________


 お嬢様…あんなお嬢様…


「オーラだけで結界が壊れそう…です…」

「耐えてください、お嬢様が悲しみます」

「けど…これ以上やればお嬢様は絶対後悔します」

「黒呀、リヴィアー様を呼んできて」

「ですが結界で…」

「魔王と私たち従者は出入り可よ、何かあったらとお嬢様が決めたわ」

「わかりました!」

「急ぎでお願いね」


 リヴィアー様がいらっしゃるまで耐えられるだろうか…


 ________________


 ジェノサイド・メシア共和国


 …なんだこの結界は

 リミーが張ったんだろうが…なぜ魔王は出入りできる?

 …嫌な予感がするリミーの元へ行かねば


「リヴィアー様!お嬢様が!」

「遅かったか?」

「いえ、今すぐきていただければ間に合います!」

「わかった、今行く」


 早く行かないとな


 _______________


 神導王朝アルミーン・カントリー


「た、助けてくれ…」

「…哀れだ、さっきまであんなに息巻いていたのに」

「そもそもなぜ魔素切れを起こさない!」

「魔素切れを起こさない体質だから」


 面倒だな…さっさと殺すか?


「リミー、やめろ」

「リヴィか…何?」

「まるで昔のリミーと話している気分だな」

「昔のことは気にしない主義なんだ」

「殺す気だろう、やめろ、後悔するぞ」

「後悔なんて()()()してきた、今更なんとも思わん」

「…そうか。でも話に夢中になりすぎだ。あの男は逃げたぞ?」

「他の国には逃げられない、この国なら私がわかる、海の上なら凍死する。逃げ場はない」

「結界を張ったのはそのためか」

「そうかもね」


 リヴィは殺したくない、早く追わなきゃいけないのに

 邪魔してほしくないのに…


「はぁ…わかった、殺さない、でも償いはさせる」

「それならいいぜ」

「ありがとう、リヴィ」

「お前は昔も今も俺に強く出ないんだな」

「大切だからね、」

「…そうか」

追跡魔法(パシュート・マギア)


 …気配感知と並行して使う…館の裏、そこか


拘束魔法(リストレイン・マギア)捕まえた」

「ヒィ!やめてくれ!殺さないでくれ!!」

「殺さないって」

「お、俺は魔坑本部の長なんだぞ!!」

「あっそ、君は敵に回したのが原初なる魔王であることがわかってないみたいだね」

「殺す気か…!?」

「殺さないよ、夜月、地下に連れて行って」

「か、かしこまりました」


 はぁ、無駄に疲れた


「あいつ、どうするんだ?」

「さぁね、どうなるだろう」

「まぁどうでもいいか」

「今日は帰ろう、リヴィも泊まりな」

「…おう」

怒りに任せたリミーちゃんは初めてかな?

ちなみに私誕生日(12/15)です。祝ってください

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