XXIX 開花
R06/01/22・編集
魔坑本部
「戦争の準備ができました」
「よくやった、明日、アルミーン・カントリーに攻め込む、いいな」
「かしこまりました」
明日にはあの小娘をギャフンと言わせられると思うとゾクゾクするな。
あの小娘の泣く姿、想像すると酒が進む
タルタニの高笑いが本部全体に響き渡る
この戦争を知っている者はほんのごく僅か。
知っているものは皆こう言った
「あの魔王を怒らせるな」
タルタニにはその言葉は響かなかった、
自らの力を過信しすぎたあまり、大きな過ちを犯したのだ
そのことにこのバカな男が気づくのは、もうすぐだろう
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神導王朝アルミーン・カントリー
…明日には、来るだろうな
「夜月、夜桜、白夜、手伝って、結界を張るよ」
「かしこまりました」
「なぜ三人で?」
「私の領土内じゃない、他国に張るの、夜月だけとかだと魔力切れを起こす。わかった?」
「かしこまりました」
正直私だけだと心許ない、でもみんなの中で私が一番強いんだから、頑張らないと
「三人は私のサポートをお願い、私が結界を張るから」
「頑張ってください」
「くれぐれも無茶はしないでね」
「私共も頑張ります!」
支援が手厚いな、本当優しい
できる限り頑張らないと
「絶対防御を結界型に…」
「絶対結界!」
魔素の消費が激しい…キッツ
でもできる限り頑張らないと…
虚脱感が…
キツい…キツい…
<開花、リミー・アルミーンの魔力濃度が強くなりました。これにより、魔素使用量が少なくなります。>
うぉっ?
キツくなくなってきてる…?
魔素濃度がどうたらって言ってたし…これなら三人に協力を仰がなくても…
「夜月、夜桜、白夜、大丈夫?」
「は、はい、少しキツいですけど…」
「一旦やめてみて、魔素濃度が濃くなったみたい、これならいける」
「かしこまりました」
魔素濃度が濃くなる、これは質が良くなり少ない魔素の量でも高度魔法が使えるようになると言うことである。
このことを進化でなく開花と呼ぶ…らしい(リエル情報)
「…うん、確かにさっきよりマシになってる」
「さすがお嬢様、開花を成し遂げるのは、簡単じゃないというのに」
「まぁね、」
この時他国は外出が不可能になり、混乱に満ちていた。その上神導王朝アルミーン・カントリーには結界がないと言うのが、世界をさらに混沌の渦に巻き込んだ
絶対結界のバランスは気にしないでください
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