XXIII 金不死鳥< II >
R06/01/21・編集
ライアント諸国上空
リミーお嬢様が気にかけていたように確かに大きな影が見える
恐らくあれが金不死鳥
あまりにも大きい…だが危害を加えようと言う意思は見えない
今までも人間が勝手にちょっかいかけてただけじゃ…
考えても無駄か
人間への危害は今のところ心配なさそう…?
にしても暑い…あまりにも暑い。
これも金不死鳥の影響か…?
おかしいよな…今冬だぞ?
報告するなら気象についてか…?
もう少し監視しておくか
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うーん…どうしようか
できる限りプランクのところの避難民を受け入れたいんだけど…
流石に館に全員詰めるのは難しいな
他の領土内の安全は保証できないし…
亜空間に詰め込むのは…流石に狭いか
うーん…
「お嬢様、今よろしいですか?」
「ん、白夜か、どうしたの?」
「他の避難民の方はどうされるおつもりで?」
「ちょうど今入ってる人以外をどうするか悩んでたんだよね」
「でしたら館の形を変えるのは如何でしょう」
「何それ、詳しく教えて」
白夜曰く私の住んでいる館は私の意思によって形を変えるらしく
一軒家サイズから領土内目一杯分のサイズまで大きくすることもできるそう
と言うことで領土少しを残して目一杯館を大きくする事に
そしたらまぁびっくりほぼ全員が入るなんて、信じらんないよね。実際私も信じてなかったし
でもこれで避難民を格納…格納は違うか、をしたとしてもどれくらいの期間になるかわからないの辛いな
どうしたものかねぇ
食料だって作れるけど無限にあるわけじゃないし
まぁ黒呀の報告待ちかな…
あとカメリアも気になるな…大丈夫かな?
カメリアに至っては自分の領土が焼け野原になるかもだし…不安やろな
あっちにもなんか送っとくか
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うぅ…あっつい…しにそう…
何これ…これも魔王…?
『ライアント諸国にいらっしゃる皆さん、現在ライアント諸国上空に金不死鳥の幼体の姿を確認しました。対魔組合の指示に従って速やかに避難してください』
えっ…?何それ、知らないんだけど
避難?危ないなら幼体のうちに退治しておいた方がいいんじゃ…
「そこのあなた!!逃げてください!!」
「な、なんで、アタシぼうけん者で…退治、たい治…」
「冷静になってください!早く逃げないと死んでしまいます!」
これは後から聞いたことだけど金不死鳥のその強さたる所以は実力もあるが暑さにより冷静な判断をできなくさせることにあるそう、
私はそれに当てられ現在冷静な判断ができなくなっていた
「無理矢理引っ張って行きますからね!」
「え、あ、はい」
金不死鳥に当てられたユウリちゃん、これからどうなるのか
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