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ダンジョン行けそうです!

「雑草?見間違いではないですか?」


プジョンは不思議そうに首をかしげながら、再度目の前に置かれたヒーラ草を確認した。


「いえ、そんなはずはありません。私が先ほど提出した報告書、ご覧になりましたか? そこにも“雑草”と記載しているはずですが」


「目は通しましたが、薬草は回収時に選別していたのでしょう? それに離れた場所から見ていたのなら、見間違いもあるかもしれません。……改めて確認しましたが、どう見てもすべてヒーラ草です。気になるのなら、ご本人に直接確認してはどうですか? 収納スキルを持っているのなら、過去に集めたものかもしれませんし。それに彼の目的はネハネコだったのでしょう?」


「...わかりました。直接確認してみます」


レゼは不満そうな顔を浮かべ、狭霧のもとへと戻った。




「サギリさん! 先ほどのヒーラ草は、すべて今回集めた分でしょうか?」


(おお? 戻ってきたと思ったら……もしかして、ヒーラ草の件がばれたか?)


「えっと……そうですけど、何か違うものが混じってましたか?」


「いえ、すべてヒーラ草でした。ただ、ネハネコを回収しているときに見ていたのですが……収納スキルをお持ちですよね? もしかして、以前に採ったヒーラ草を保管していたりは?」


「えーっと、今出した二十房が全部ですけど……どうしたんですか、急に? 問題なかったんですよね? じゃ、じゃあ……完了手続き、お願いします」


「……問題がない以上は仕方ありませんね。では、ギルドカードを」


レゼは何か言いたげな顔をしながらも、クエスト完了の処理を進めた。



「とりあえず、ヒーラ草の件はこれで完了です。ところで、シーバビックリーグではヒーラ草以外に何か薬草を探していたのですか?」


(たしかこの人も、あの森に調査で来ていたはず……! もし採集しているところを見られていたなら、疑ってくるのも当然か。くそっ、隣の職員に任せておけばよかった……)


「集めてはいませんが、雑草を調べながらヒーラ草を採ってましたよ……そのぉ……ね? それよりネハネコの方を」


狭霧はレゼの返答を待たず、カウンターに六匹のネハネコを置いた。


「これでランクの方、お願いします」


「そ、そうですね。少々お待ちください。掲示板にあるクエスト票を回収してきます」


(とりあえず話は逸らせたかな。ほんと、ここはいつもトラブルに巻き込まれる……)


「戻りました。では、こちらのクエストを“特殊達成”扱いとします。規定数を大きく上回り、さらにBランク指定分を三回分達成しているため、冒険者ギルド特別措置規定に基づきランクアップの処理を行いますね」


「はい、お願いします」


レゼは狭霧のギルドカードを機械のような装置に差し込み、操作を行った。装置が淡く光を放ち、カードが吐き出される。


狭霧が受け取ったカードは、先ほどの鋼色から銀色へと変わり、隅には二本の剣が交差する印が刻まれていた。


「こちらがBランク以上の冒険者に付与される“ダンジョン挑戦許可印”です。それと、こちらがヒーラ草およびネハネコの達成報酬になります」


レゼはクラウンの入った袋を狭霧に手渡した。


「ありがとうございます! これでダンジョンに行けるんですね! ちなみに、ダンジョンに行くときはここで受付ですか?」


「いえ、各ダンジョンの入口に管理者がいますので、そちらでギルドカードを提示してください。……それより、シーバビックリーグでの件ですが――」


「あ、ありがとうございます! ちょっとお腹の調子が……アイタタタタ!」


狭霧はそのまま逃げるようにギルドを後にした。




ギルドを出ると、二人組の冒険者に声をかけられた。


「おい、あんた。レゼさんと一緒に帰ってきたが……まさか付き合ってるのか?」


「詳しく聞かせてもらおうか! ギルド職員と仲良くなる方法を! あ、あとデートの仕方も……///」


(はぁ……なんて日だ。っていうか、あの人の名前、レゼっていうのか……)

次回もよろしくお願いします

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