邂逅n回目
【Continue? ➤Yes ➣No】
「ぴゃーーーーーー」
(え?俺以外にもここに来てる人がいるのか?)
ガイドの指す方向へ向かうと、空飛ぶネコに追われて逃げ惑う女性の姿があった。
(あれ?この光景、前にも似たようなのを…)
女性――レゼは狭霧に気づくと、必死に駆け寄ってきた。
「た、助けてくださぁぁい!!」
狭霧は刀を構え、追いすがるネハネコを斬り払う。
斬り伏せた魔物を回収し、後ろで座り込んでいるレゼに声をかけた。
「大丈夫ですか?…あれ、ギルドのお姉さんじゃないですか。どうしてこんな所に?」
「サギリさん!ありがとうございますぅ!私、戦えないのに派遣されて…」
「派遣? そういうのって、普通は冒険者にクエストとして任せるんじゃ?」
「あ、えっと…シーバビックリーグは魔物が出ないので、たまに職員が薬草調査に行くんですぅ」
「なるほど。あ、さっきヒーラ草を採った場所か!ギルドの人も大変ですね」
「そ、そうなんです…でも道を間違えちゃって。よければサギリさんと一緒にいてもいいですか?」
「え?いいですけど、僕はまだ探し物があるので、すぐには帰れませんよ」
「探し物ですか? でもヒーラ草はこの辺りには…」
「いや、その…実はランクを上げたくて、ネハネコを探してるんです」
「なるほど! では助けてもらったお礼に情報を一つ。今ちょうどネハネコの討伐クエストが出ていて、確か二体が条件です。三倍の六体くらい狩れば、あとは私が何とか報告書にまとめますよ!」
「なんと!助かります!よし、早速行きましょう!」
「でも…なぜネハネコが大して強くもないのにBランク指定か、ご存じですか?」
「いや、今回は下調べなしで来ちゃったんですよ」
「まず、ネハネコは非常に遭遇しにくく、もう一つは、探している間に高ランク魔物に遭遇してしまう危険があるんです」
「なるほど。でもまぁ、僕は運がいいんで!もし危険な魔物に会っても、何とかしますよ」
「えぇぇ…無理に上げなくても…」
「まぁまぁ、頑張りますよ」
(スキルでどうとでもなるとは言えないけど…)
――その後。
シンクガイドに導かれ、順調にネハネコを討伐していく。
「サギリさん、本当に運がいいですね。こんな短時間で何匹も見つかるなんて」
「そうなんです。運だけで生きてますから!じゃ、最後の一匹行きますか」
斬ったネハネコを収納し、さらに森の奥へ進む。
(なんだ、何かが戦ってる?)
声のする方へ行くと、ネハネコとの戦闘を終えた人影があった。
(人?いや違う…どこかで会ったような…)
「くっ!?ここにも現れるか。今の我には、もはや戦う気はない」
「え? サギリさん…あれ、魔人…かも…」
怯えたレゼは地面にへたり込んでいる。
「我は去る。今の我では勝てぬ。…だが貴様は知らぬだろう。この場は、会わなかったことにしよう」
そう告げると、魔人らしき存在は森の奥へ消えた。
「え?行っちゃいましたよ?ネハネコも倒したのに回収せず…じゃあ貰っちゃおう」
「サ、サギリさんは感じなかったんですか?あの、全身が竦むような圧を…」
レゼの体は震えていた。
「んー、何か変な感じはしたけど、それだけですね。ま、ともかく目的は果たしましたし、帰りましょう」
「は、はい…助かります。私はこのことを報告しなければ…」
狭霧は震えるレゼを支え、森を後にした。
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