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冒険者復帰します

本日も雨の降る快晴の中、狭霧はゆっくりと目を覚ました。

窓の外では空は晴れ渡っているのに、しとしとと雨粒が降り注いでいる。


(今日こそは冒険者らしくクエスト受けに行くか)


体を起こした狭霧は軽く伸びをしてから、リビングへと向かう。


「あ、おはようございます、サギリさん。ご飯食べますか?」


リビングには、すでに起きて朝ご飯を作っているルシアの姿があった。

テーブルの上には、彼女が手際よく用意した焼きたてのパンと彩りのよいサラダが並べられていく。


「いつもいつも、ありがとうございます」


「今日はお母さん、庭で昨日の結果を試したいって出ていきましたよ!うまくいってよかったです」


「色々あったけど、外の様子を見るにうまくコントロール出来たみたいでよかったよ」


「やっぱり、サギリさんは凄いです!」


「いやいや、あれは何かねぇ...」


和やかな会話を交わしていると、玄関から勢いよく扉の開く音がした。

入ってきたのは上機嫌なローズだった。


「お!狭霧起きてるね!外見たかい!成功だよ!これでやっと【水魔法】習得だよ!ありがとう!サギリ!」


彼女は弾むように声を上げ、狭霧とルシアのいるテーブルへ腰を下ろすと、そのまま食事に加わった。


「いやぁ、それはローズさんがすごいからですよ!」


「本当にありがとうね、それで今日は何かするのかい?」


「このせ、街に来てからまだ数回しか行けてない冒険者ギルドに行こうかと思ってますよ。前回も結局ガレスさんのところでしたからね」


「あぁそういえばそんなこと言っていたね、クエストかい?それともダンジョン?」


「ダンジョンなんてあるんですか?」


「冒険者なら誰しもが夢を見る世界さ。まだ見ぬものを求めて冒険する──それが本来の冒険者だよ。知ってるかい?この世界各地にはいくつかのダンジョンがあるけど、そのどれもまだ踏破されてないんだよ。私も今の役職についてなかったら、どこかのダンジョンに行ってたかもね。ちなみにもしサギリがダンジョンに行くなら教えてほしいんだよ。確実に数日じゃ帰れないだろうからね。それに、あんたは死なないでしょ」


ローズは冗談めかして笑ったが、その目はどこか真剣さを帯びていた。


「やっぱり危険も在りますよね...でも面白そうですね!行ってみるのもありですね。とりあえず冒険者ギルドに行ってから考えてみます」


(ダンジョンか、異世界って感じでいいかも!)


「サギリさんが何をしても私は応援してます!」


ルシアはそう言って、空になった皿を片付け始めた。


「もちろん私も応援してるよ。じゃ、私はそろそろ仕事があるから行くね」


食事を終えたローズも城へと向かっていった。


静けさの戻った家で、狭霧は身支度を整えると心を少し高鳴らせながら冒険者ギルドへと向かった。

新章開幕です!


次回もよろしくお願いします

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