表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/68

溺れかけたみたいです。

ぱらぱらと降っていた雨は、ローズの放った魔法の影響もあってか、次第にざーざーと本降りになっていった。

草原を叩く雨粒が地面に跳ね、二人の服をじわじわと濡らしていく。


「ローズさん?雨強くなってきましたよ?」


地面に倒れ伏したローズは、呼吸こそしていたが微動だにしない。


「...お、溺れるぅ...スゥ...」


(お、元気そう)


「ローズさん起きないといたずらしちゃいますよ?」


「...」


「いいんですね?後で怒らないでくださいよ?」


「...」


(よっしゃあれするか)


狭霧はためらいもなく次元収納を目の前に展開した。


(これで、雨水を収納っと)


頭上から降りしきる雨が空間に吸い込まれていき、周囲のざわめきが一瞬だけ和らぐ。


(こんなもんかな)


一度閉じた次元収納を、狭霧は再びローズの顔の上に開いた。


「先に謝りますねローズさん、起きないからですよ」


空間から現れた水の塊は、ゆっくりと弧を描きながら寝顔の女性へと落ちていく。


――バシャン。


「......!?な、流され...る? あれ?こんなに雨降ってたけ?」


「やっと起きましたね。たぶんローズさんのさっきの魔法の影響だと思いますが、もう帰りませんか?」


「さっきの魔法?もしかして水魔法がでたのか!?」


驚きながらも身を起こしたローズは、ふらついて狭霧の肩に手を置いた。


「おっと、どうやら私の魔力がもうないみたいだ。悔しいが、この雨の中じゃ仕方ない……帰りますか」


「そうしましょ。このままじゃ風邪ひきますし」


そういって二人は先ほど起こった出来事を話しながら帰宅した。


二人は雨に濡れながらも笑い合い、先ほど起こった出来事を語りつつ街へと戻っていった。


――そして翌日。


空には雲ひとつない青空が広がっているのに、ぽつり、ぽつりと雨が降り注いでいた。

その不思議な光景を眺めながら、ローズはどこか満ち足りた笑みを浮かべていた。

次回もよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ