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あのべへモス凄かったみたいです。

食い入るようなガレスの視線に困惑していると、ステージ外から目元を赤くしたローズがこちらへやってきた。


「いやぁ…いいねいいねぇ、久しぶりに大笑いしたよ、あんた!」


なぜか満足そうな表情で、狭霧の背中を何度も叩いている。


「おい、ローズ。今はこいつの剣について質問中だ。話なら後にしてくれや」


「珍しく興奮してるな、ガレス。しかし今回は例の事件で現れた魔人について三人で話し合うって約束だろ?そんなこと、後でもできるだろう。手合わせできただけでも十分だよ。時間は有限だ、さぁ会議を始めようかね」


ローズはそう言い、ステージ奥の大きな兵舎のような建物へ歩いていった。


「そんなことって…あいつには、今目の前で起こった神業のような一撃一撃を見せてなかったのか…?うーん、でもローズの言うことも正しいか…」


俯きながらつぶやくガレスは、ゆったりとした足取りで建物へ向かう。


(と、とりあえず何とかなったのかな…?)


ガレスの後を追いながら歩いていると、前のガレスがピタッと止まり、こちらに振り向いた。


「おめぇさん、会議が終わったらちょっと話せねぇか?さっきは興奮しちまって、つい剣技ばかりに目が行っちまったが、他にも気になることがあってな」


それだけ言うと、ガレスはさっさと建物の中へ入っていった。


(あれ?まだ返事してないのに…拒否権ない感じ…?あれあれれぇ?)


疑問を抱きつつも、建物からローズの大きな声での催促が聞こえ、狭霧は慌ててガレスの後を追った。


建物内の奥の扉を開けると、少し大きめの円形テーブルとそれを囲む椅子が用意されており、すでにローズは一つの椅子に座り、資料のようなものに目を通していた。


「やっときたね。とりあえず適当に座ってくれ」


ローズは席につくや否や、資料を二人に配った。


「これが前に起こったスタンピードのモンスター一覧表だ。っても、ほとんどあんたが倒したモンスターばかりだがね」


資料には、狭霧達が討伐したモンスターの種類や討伐数が記載されており、ベヘモスの情報も含まれていた。


「それにしても、この資料を何度見ても、本当にこんなベヘモスがいたのか不思議だ。今までのベヘモスの資料と比べても全く異質だ。これも全部、魔人の仕業かね?あんたはどうだった?このベヘモスと戦って」


ローズは資料を見ながら狭霧に質問し、ガレスもうなずきながら無言でこちらを見た。


「どうと、言われてもあまり苦戦しなかったため、よく分からないな。とはいえ、火炎玉のような攻撃とブレスのような攻撃はしてきたな」


「なるほど、今回のベヘモスは魔法も使えたのか」


狭霧の報告を受け、二人は頷きつつ別の資料を見つめた。


「本来ベヘモスは、あの巨大な体格・体重・頑丈さを生かしたゴリゴリの武闘派モンスターなのに、それよりも一回り大きく、しかも魔法まで使えるとなると、俺じゃちょっときつかったろうな」


「ちょっとかどうかは、やってみないと分からないぞ。もしかしたらポックリ逝ってるかもしれないぞ」


ローズは半笑いでガレスを小馬鹿にしていたが、ガレスはあまり相手にしていなかった。


「おめぇさん、今回のベヘモスも重要だが、それより重要なのはこの資料に載っていない魔人についてだ」


「そう、魔人だよ。あの時はついベヘモスに気を取られて忘れていたが、魔人はあの場にはいなかったのか?」


二人は今回の会議の目的について話を聞き始めた。


「かにあの場には魔人がいた。戦闘になったが途中でどこかへ逃げてしまった」


狭霧の報告を受け、ローズはさらに質問を重ねた。


「なるほどね。今回の魔人は報告では赤黒い巨大なオークだったと聞いている。どのような戦い方をしてきた?」


(あれ?オークみたいな見た目?俺の戦ったやつと違うぞ…)


「待て、俺が戦ったのは黒いオーラを纏った人のような見た目で、頭から2本の大きな角が生えていたぞ」


(ん?そもそも、そんなオークのようなモンスターは見たことないぞ。それに目撃情報は洞窟の外のはず…)


「おいおめぇ、それはどういうことだ?まさかあの場には魔人が二体いたってことかぁ?!」


次回もよろしくお願いします

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