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名前つけちゃった///

「斬っただけだが?」

「いやいや、“普通に斬る”だけであんな細切れにならないですよ…」


(あんまりここで長々と話しているとローズさん達がやってくるなぁ)


「そのモンスターの素材は君にやる。ではな」

「素材って…もうただの肉じゃないですか…って、僕も付いて行きますぅ!」


門へ歩き出すと、ベルシュが小走りで追いかけてきた。


(付いてくるなよ…邪魔なんだから。…あ、そうだ)


後ろのベルシュに「空間認識阻害」をかけ、前に追われたボアボアの幻影を見せる。


「えっ?! ボアボア?! ちょ、ちょっと剣士さん?! 助けてくださぁぁい!!」


幻の二匹は、うまく狭霧から離れつつベルシュを追い回していった。

後にベルシュは陰で「ヤバい奴」と呼ばれることになる。



やがて門へ到着すると、一面が魔物で埋め尽くされていた。

冒険者や騎士団は辛うじて守っているが、突破は時間の問題だ。


「おーい、そこの剣士さん。防衛に来たんだろ? 状況は最悪だ。すぐ手を貸してくれ」


そう言った冒険者は返事を待たず、槍を構えて前線へ駆け出した。

その横で、弓兵が矢を放つも、飛行している魔物――翼の付いた巨大なコウモリ――は難なくかわし、逆に急降下して弓兵を襲う。


(あの飛んでるコウモリ…厄介そうだな。まずはあれを落とさないとか)


持っていた刀を中段に構えると、またもや体が勝手に動き出し、両手持ちから片手持ちに切り替え、空に舞う一匹のコウモリに向かって光速の一振り。


瞬間、一匹のコウモリは真っ二つになり、断面から赤い血液が雨のように降る。


(え、あそこまで10メートルはあったぞ?……飛ぶ斬撃!!俺かっこいぃぃ)


仲間を斬られたコウモリたちが、一斉に狭霧を狙って襲いかかる。


(なんか、めっちゃ襲ってきてたんですけど)


刀を握り直し、中段に構える――次の瞬間、狭霧の姿がふっとかき消え――コウモリたちは狭霧を追い越してしまう。


「MGYUURUUU?」


突如一匹のコウモリはおかしな事を体験した。

先行していたはずのコウモリたちが気づけば全て真っ二つになっているではないか...と、認識した時には自分もすでに斬られていたのである。


一瞬で全てのコウモリを片づけたのである。


(さて、次...と)


一瞬で群れを片付け、狭霧は前方の戦場に向き直る。






「ふぅ…やっと門まで来たけど、これは….」


ローズ率いる魔術師団が着いた時、そこは整然と両断された魔物の死骸で埋まっていた。


近くの冒険者に尋ねると、

「一人の剣士が瞬きの間に全部斬って、そのまま消えた…」

と、夢物語のような話を聞かされた。


(えらく、派手にやったなぁ。これの後処理係ですか、私たちは...)


魔術師たちに指示を出し、

ローズは道のように続く死骸を辿って()()()()を追う。


狭霧は現れる魔物を一刀で斬り捨てながら歩き続け、洞窟の入口に辿り着いた。

背後には、ただ「かつて魔物だった何か」が転がっている。


(ここかぁ、魔物がたくさん湧いてる場所だっけ?ここを叩けば収まるのかな?)


洞窟に入り、数分。奥から声が聞こえてきた。


「さっさと私を解放しろ、お前をここに召喚したのはこの私なんだぞ!」


「先程からごちゃごちゃとうるさいですね。そろそろ本当に殺しますよ?そもそも何故この私を召喚したからといってあなたを召喚したからといって私が従う必要があるのですか?」


そこには黒い鎖のようなもので拘束されている男性と全身闇の衣で覆われ大きな角が2本あり背中には羽が2枚ある人のような魔物がいた。


(あぁ、なるほど。あれが今回の犯人1と犯人2ですか)


「むっ?そこの侍この悪魔を倒して私を助けてくれ!」


(助けてって、君がそこの悪魔召喚したんでしょうが...まぁ助けるけどどっちにしろ拘束されたままなんだけどなぁ)


「ここまで来るとは驚きましたよ。上級のオーガやデーモンも召喚したのですがね」


「全部、一太刀で終わったので違いは分からなかったが?」


(はぁ、クールで俺かっけぇ)


「なるほど。ではこちらでは同じことが言えますか?」


悪魔が魔法陣を展開し、黒い巨象のような魔物が出現する。


「GUAYTRAAAA!!」


象型の魔物が咆哮と共に突進してくる。

地響きが洞窟全体まで伝わり、天井から砂がぱらぱらと落ちる。


(うわっ、あぶねぇ)


狭霧は宙に飛んで回避。

直後、その位置に地割れが走り、岩が粉々に砕けた。

続けざまにベヘモスの口から黒炎の火球が連射される。


(それは流石に躱せないんですけど...斬れる...のかな?)


刀を上段から振り下ろすと、衝撃波のような風圧が火球を一瞬で霧散させる。


(おいおい、武神スキルのステータス倍率どんだけかかってんだ?)


巨象の口元が黒く光る。


(行動が早いなぁ、じゃあ飛ぶ斬撃でも、試してみるかな)


宙で体を反転させながら刀を水平に構えた。


「一の義・斬羽!」


(技の名前付けちゃったぁ///)


横一線の斬撃が透明な刃となって飛び――

ズバッ

と巨象の頭部を容赦なく切断。

巨体は鈍い音を立てて倒れ、地面が小さく揺れる。


「ほう、私のベヘモスですら一撃で...」


着地した狭霧は、剣先を悪魔に向ける。


「さて、次は君が相手してくれるのかな?」


次回もよろしくお願いします

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