私のせいみたいです。
ローズ視点になります。
おかしい、何故か私の呪いが解かれた。
あの呪いは、術者である私ですら解けないようにかけたはずなのに…一体誰が?
「今回の件全部秘密でお願いします。俺の名前もなにかも秘密で、ではさようなら~」
慌ただしい男はそう言い残すと、あっという間に姿を消した。
「あの方は、一体…?」
「お母さん、本当に病気が治ったのですね」
「ルシア...私が倒れたのは病気ではなく呪いなのです」
「呪い?しかし呪いだと体中に黒い痣のようなものが浮かび上がるって聞きましたよ」
「私にかけられた呪いは特別なもので、病気に見えるよう巧妙に細工されていました。相当な黒魔法使いのようですね」
「そんな...一体誰がそんなことを」
ルシアが困惑する中、ローズはさっさと出かける準備を始めた。
「今から、王宮魔術師の方に明日からお仕事復帰しますって伝えないといけないから、行ってくるね」
「もう、夜になるのですから明日の朝一でいいじゃないですか」
「これでも一応王宮魔術師団長だから三ヶ月も休んじゃったらね...部下たちが心配するでしょ」
「それでも病み上がりですから明日にしてください」
ルシアに怒られたローズは仕方なく諦めた。
呪いから復帰した現在のローズのステータス
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名前:ローズ・トルマリン
レベル:86/100
HP:643/4203
MP:352/2003
力:452
防御:200
速さ:56
知性:728
器用さ:351
運:15
状態:健康
スキル
・火炎魔法
火魔法より上位の魔法を扱うことが可能
・雷魔法
雷の魔法を扱うことが可能
・極光魔法
超光魔法より上位の魔法を扱うことが可能
・魔法無詠唱
詠唱することなく魔法を扱うことが可能
・ローネリア語
ローネリア世界での標準語
「呪い(黒魔法:ガイキョウ)消去済」
全体ステータス及びレベルの大幅ダウン・特定のスキルの封印
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翌朝、まだ薄暗い時間にローズは王宮の魔術師団へ向かった。
「三ヶ月も寝込んじゃったから魔法もなまっちゃったかな。部下たちが騎士団に負けてなきゃいいけど...」
魔術師専用の訓練所に到着したローズは早速魔法の試し撃ちを始めた。
右手を胸の前にあげ、目の前の的に向ける。
太陽よりも眩しい極大レーザーが放たれた。
的を簡単に粉砕し、そのまま威力は衰えず後ろの壁まで破壊。
夜明けの空よりも早く、日差しのように辺りを照らし、彼方へと消えていった。
「やばっ…久しぶりに魔法使ったから調整できずに全力でやっちゃった...これは流石にあとで怒られるなぁ...」
訓練場に異変を察知した者たちの足音がドタバタと近づいてくる。
「動くな、侵入...者...ローズ団長?!団長ですかこんな早朝から王宮の壁に穴をあけた犯人は...」
「あ、あぁすまないね。久しぶりに復活したから魔法の試し撃ちって思ったらこんなことになっちゃた。テヘペロ」
「王様になんて言ったらいいと思ってるんですか...」
「それならローズ団長が呪いから解放したよって報告すればこっちのことなんて忘れて...無理かこんな大穴開けちゃったら」
「これは修復に半月はかかりますよ...」
ローズ大魔法事件から6時間後の昼時の王宮。
「ローズ本当に呪いを解いたのか?今、余の目の前におっても未だに信じられん。一体誰が」
「私も苦しんでいたため、あまり解術者とは話しておらずそれどころか解術者は自分のことは秘密でお願いしますとおっしゃっており正直あまり情報を得られませんでした」
「ふむ、本当にそのようなものがいるのであれば是非とも我魔術師団にスカウトしたいものであるな...して、今王宮内はお主が開けた大穴で大騒ぎじゃ、お主も修復作業に就くように」
「はい。申し訳ありません。早急に修復いたします。」
「此度の件、術者も探さなくてはならぬ。それも魔術師団全体で捜索を始めなさい」
「承知いたしました」
王様との謁見を終えたローズは、訓練所へ戻り作業員たちと共に修復作業に取り掛かった。
「術者探しには、あの例の彼にも手伝ってもらった方が早く終わりそうだな。よし、この後冒険者ギルドに寄ってみるか」
そう考えながら、せっせこと働くローズであった...
次回もよろしくお願いします




