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 4

 龍が混乱し、パニックになりそうな顔をしているのを見て、

 柳白が


 「この者、どうしますか?……」


 そばにいる孔遊に尋ねた。

 孔遊は腕組みをし、龍のことを見詰めながら


 「そうですね~ 親方さまは都の焔火【えんか】に

 出向かわれているし…… この者をこのまま、

 ここに放置したら、またゴブリンらに

 教われるだろうし……」


 困った。

 困った様子の孔遊を察し、


 「……なら、我らの砦に一先ず、連れて帰りますか?」


 柳白は孔遊にそう言った。

 

 「そうだな…… それが一番、良いかもしれん……」


 孔遊は柳白の意見を聞き入れ、龍を自分らが守る

 砦に連れて帰ることにした。


 孔遊らが守る砦はこの異世界【龍炎国】の都【焔火】から

 北西にある小さな砦だった。

 この砦は北方の蛮族・黒龍党から龍炎国を守る小さいながら、

 重要な砦なのだ。

 この砦を守るのが孔遊らの頭【かしら】の

 劉儀【りゅうぎ】だった。

 だが、その劉儀は都の焔火で行われている会議に出ていて、

 不在でその不在を守るのが劉儀の部下である孔遊らだった。


 「ここが我らの砦だ! お頭が帰って、君のことを

 どうするかが決まるまではここにいてもらうから……

 自分の家だと思って、ゆっくりとするといい!」


 孔遊は龍に自分らが守る砦内を簡単に説明した。

 龍は簡単な木造の砦を見回し


 『自分の家だと思えって……』


 と思いながら、驚きを隠せなかった。

 龍の素直な表情に孔遊も龍が言いたいことを

 薄々感じていた。

 しばらく、砦を眺めていた龍は


 「あの~…… 一体、ここは何処なのですか?」


 自分が抱いている素朴な疑問を孔遊に投げかけた。

 孔遊は龍の質問に不思議そうな顔をしたが


 「……ここは龍炎国の北の砦・伯濠【はくごう】」


 と答えた。


 『龍炎国?…… 北の砦?…… 伯濠?……』


 やはり聞いたことがない地名に龍はパニックを

 起こしそうだった。


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