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突然、仲間が倒れたことに残ったゴブリンらが驚き、
混乱していると
「オラ、オラ!……」
馬に跨り、槍を振り回している鎧を観に纏った
許醜【きょしゅう】という男がゴブリンらに目掛け、
突進してくる。
さらに混乱に陥り、ゴブリンらはちりじりに逃げ惑い、
たちまち、龍の前からいなくなった。
だが、許醜は
「コラ! 待て!……」
龍をその場に残し、逃げていったゴブリンらを
追いかけていった。
「コラ! 待ちなさい。許醜殿!」
許醜と入れ替わるように龍の前に現れたのは
手に死神のような大きな鎌を持ち、黒い馬に跨った
柳白【りゅうはく】という賢そうな男と
白い馬に跨った勇壮な男【孔遊】が現れた。
「まったく、しょうがない奴だ!……」
一人勝手に残党のゴブリンらを追いかけていった
許醜に柳伯と孔遊があきれていたが呆然とその場に
立ち尽くしている龍に気づくと
「大丈夫だったか?…… 怪我はないか?」
孔遊が優しく、龍に話しかけてきた。
目の前に現れた日本の戦国時代の武将のような姿の者らに
龍は呆気に取られていた。
だが、何かが違う!
日本の戦国時代の武将の姿とは何処か、違う
龍が呆然と立ち尽くしていると
「本当に大丈夫か?……」
柳白が龍に声を掛けた。
柳白の声に我に返った龍は
「ええぇ……」
と頷くと見慣れない格好の龍に気付いた
柳白が龍のことを怪しんだ目で見ながら
「見慣れない格好をしているが……
君は一体、何処の者だい?」
龍に聞いてきた。
龍は自分の着ている学校の制服を見ながら
『何処って?……』
「東京だけど……」
素直に柳白らに答えた。
柳白と孔遊は不思議そうな顔をし、
「と、とうきょう?……」
首を傾げた。
二人の表情を見て、
『え?……』
龍は少し戸惑い、
「日本の…… 東京だよ!……」
柳白らに言ったが柳白らはさらに首を傾げた。
『え? 嘘だろう?……』
龍はパニックになりそうだった。




