あなたを思い、あなたを想う。
ふと、衝動的に書いたものです。
ちゃんと詩になっているのかわかりませんが、気に入ってくだされば幸いです。
あなたの特別になりたいわけじゃない。
ただ姿を見たくて、声が聞きたくて。
それがたとえ遠くからでも私に向けられているものじゃなくてもいいから。
姿を見るだけで、顔を見るだけで嬉しくなるなんて、話したい、近くに行きたい気持ちなるなんて知らなかった。
好きになったきっかけなんて知らない。
どこを好きなのか聞かれてもわからない。
気づけば目で追っていて、そばにいたいと思って。
少し話せれば、それだけで嬉しくて。
満足してしまって、何度もあなたの言葉を思い出しては頬が緩む。
――最初から、気になる存在だったのかもしれない。
でも。
遠くからでも後ろ姿、声を聞けばあなただとわかっていた日常はもうすぐ終わってしまう。
当たり前のように、あなたの存在を感じられていた日々が終わるなんて、たぶん私は耐えられないのでしょう。
この生活が終わりを告げてしまえば、あなたと私の接点はなくなってしまう。
当たり前のことで、あなたに出会う前に戻っただけにすぎないのに。
でも、それでも。
私はあなたの姿を探してしまうのでしょう。
季節ごとに、何かあるたびに、あなたに関係するものを見、思い、感じた時。
きっとあなたを思い出す。
色あせず綺麗なままの、思い出の中のあなたの姿を。
声が聞きたくて、後ろ姿だけでもいいから見たくなって。
時には涙を流すのでしょうか。
簡単には会えない、理由がなければ会うことすら叶わないあなたを思って。
いつでも会える、そんな存在になりたかったなんて、今更すぎるとあなたは笑うでしょうか。
いえ、きっとあなたは笑わない。
いつだって気持ちを真剣に受け止めてくれるあなたは、誰にでも優しいから。
きっと本当の想いを告げても、驚いて――そして優しく、困ったように断るのでしょう。
ここまで想像できてしまうのは、きっとあなたを見つめていたせい。
周りが変わってしまって、自分も変わって。
季節が移ろいでいく中でも、私はあなたを忘れることはできないのだと思います。
いつまでも、あなたを思ってしまうのでしょう。
けれど。
いつか自然に、思い出すことがなくなって、いつかの思い出となったなら。
その時は、あなたに会いに行ってもいいでしょうか。
優しく微笑む、あなたに会いに。
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