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それなりに怖い話。  作者: 只野誠


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がくしょく

 女は大学の学食に来ていた。

 友人らが、ここにいるはずだがいない。


 まだ来ていないのかも知れない。


 そう思った女は昼食を注文し、受け取り、普段よくたまり場にしている席へ着く。

 その昼食を食べながら女は友人らを待つ。


 するとスマホに通知が来る。

 女がそれを見ると友人からで、まだ? とだけメッセージが送られて来ていた。

 もう学食にいてご飯食べている、と昼食の写真を撮って送り返す。


 すると、どこにいる? と返事が返ってくる。

 女は学食の周りを見渡す。

 人はいるが友人らの姿はない。

 そして、いつもの席のあたりだけど、とメッセージを送った。


 すぐに、いないよ? と返事が返ってくる。

 女は昼食ではなく、席と周囲が映る画角で自撮りして送る。


 すると、ほんとだ? なんでいないの? と返事が返ってくる。

 女は、そっちこそどこにいるの? とメッセージを送ると、少しの間があってから、女が撮った自撮りと同じ画角で友人らが映っている写真が送られてくる。


 自分がいるはずの場所には、友人らがいて、その場所に女はいない。


 女はその写真を見た瞬間、ゾッとする。

 食べかけの昼食を返却口に戻し、女は学食から出る。

 その時、女が学食の方を振り返ると、中にいた客が全員、女の方を無表情で見ていたのだ。


 何かがおかしい、そう思いつつ、女は学食から恐怖に駆られ走り去る。


 次の講義の教室で女が震えていると、友人らがやって来て、どこにいたの? と聞いてきたのだ。

 女は体験したことを震えながら話す。

 友人らも女の真剣で、恐怖に慄いている姿から嘘を言っているようには思えなかった。


 次の日、女ではなく友人の一人が女と同じ体験をする。

 だが、その友人は帰ってくることはなかった。

 しばらくはスマホで連絡もできていたが、電話は通じず、メッセージの返事も返ってこなくなり、最後には行方不明となった。


 女と友人、何が違っていたのか、女に理解することはできなかった。






がくしょく【完】

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