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それなりに怖い話。  作者: 只野誠


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ばいとのめんせつ

 少女はその日、バイトの面接だった。

 まだ実店舗に行ったことはなく、電話で申し込んで話しただけの状態だ。

 隣町のお弁当屋で学校帰りにも行けるような距離の場所だ。


 その日、少女は父に印刷してもらった地図を頼りに自転車を漕ぐ。


 だが、少し進んだところで緑色のフェンスに遮られ、それより先に進むことはできない。

 腰の上くらいの高さのフェンスなので乗り越えようと思えば乗り越えれるのだが、少女は自転車で来ている。


 そのフェンスは異様に長くまるで隣町全体を囲っているかのようだった。


 このままでは遅刻してしまう。

 そう思った少女は、面接先の弁当屋に電話を掛ける。

 そして、フェンスがあって、そちらに行こうとしてもいけないことを伝える。


 すると、弁当屋の店主が、緑色のフェンス? と聞き返してくる。

 聞き返し方も、そのフェンスのことを知っているような感じだった。

 なので、少女も、はい、と答える。


 うーん、という少し悩むような声がスマホから聞こえて来る。

 そして、間があってから、あなたは今、こちらに来ないほうがいい、無理やりフェンスを越えて来ることもできるが良いことは起きない、とそう言ってきたのだ。


 少女からすると意味不明だ。

 どういうことですか?

 と少女が聞くと、それも知らないほうがいい、と店主は答える。

 そして、どれくらいの高さ? と聞いてくる。


 少女は本当に意味が分からない。

 目の前のフェンスを見ながら、腰より少し高いくらいです、と少女が答える。


 それを聞くと店主は、その程度の高さなら、多分半年後にはそのフェンスなくなってると思うから、その時にまだやる気があるなら、その時に来てください、と言われて電話が切れた。


 少女には全く理解できなかったが、確かに半年後に同じ道を通ると、フェンスはなくなっていた。

 気味が悪かったので、フェンスがなくなった後も、少女は隣町でのバイトはしないことにした。


 少女が大人になった今でも、隣町には近づかないようにしている。

 あのフェンスが何だったのか、まるで分からない。





 

ばいとのめんせつ【完】

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