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それなりに怖い話。  作者: 只野誠


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きけんなれい

 危険な霊とはなにか。


 そう聞かれたらやはり集合霊だと答える。


 集合霊とはなにか。

 その名の通り集まった霊だ。



 その前に霊について基本的なことを記しておく。


 まず霊と言う存在は肉体を持たない。

 だから、感情の変化が起こらない。

 ずっと一つの感情に囚われている。

 感情とは肉体があってこそ変わるものだからだ。


 怒っている霊はずっと怒ていて、悲しんでいる霊はずっと悲しんでいる。

 苦しんでいる霊はずっと苦しんでいる。


 霊と対話はできる。

 が、基本的に対話してはいけない。

 感情が変化しないため、説き伏せることも和解することもできない。

 また会話の内容も霊は一時的にしか記憶できない。



 話を戻し集合霊とはなにか。

 霊は肉体を持たない、つまり自と他の境界線が曖昧な存在である。

 それは容易にまじりあってしまう。


 いくつかの霊がまじりあった物で、強いエネルギーを持っている。

 また、変わらない感情が入り混じり更に混沌としたものとなっている。

 こうなってくると、もうまともに話し合いもできない。


 これに獣などの霊が交じり合うとより危険度がます。

 特に飢えた獣の霊と交じり合うとどうなるか。


 飢えと言うのは強い感情であり欲求だ。


 それが混じってしまうことで、腹を満たすために他者を襲うようになる。

 それが人にまで及ぶようになると非常に危険だ。


 肉体がない故に飢えを満たすことなく、永遠と襲う、妖怪ともいえるようなものになってしまう。


 特に日本の妖怪と言われる存在を思い浮かべて欲しい。

 人を襲う妖怪は、肉食を主とする獣がモチーフの妖怪が多いとは思わないか?


 そういう事だ。


 こう言われて納得してしまった君、危険だよ。

 霊はこういったもっともらしいことを並べ立てて人をよく騙す者もいる。


 気をつけなさい。




きけんなれい【完】

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