【75話】火◾️赤の契約
◾️◾️火焔視点◾️◾️
「・・・驚いたな・・・ここまで上がるとは」
弾けるような音が響いた空を見上げて竜輝が小さくつぶやいた
【火焔】
「・・・次、怒らせたら・・・俺、本気で殺されちゃうね~」
そんな竜輝に苦笑いで言葉を返し
【火焔】
「それを避ける為にも、俺と契約してくれますか?」
真っ直ぐに竜輝に体を向けた
【竜輝】
「・・・いいのか?」
そんな俺に向かい合うように体を向け
【竜輝】
「・・・俺と契約すれば・・・彼女との対立は確実なものになるぞ?」
真っ直ぐに俺に言葉を向けた
【火焔】
「俺が友情より恋愛をとると思うか?」
そんな竜輝に笑顔で尋ねた
【竜輝】
「・・・・・・・・思う」
【火焔】
「思わないっ!!」
かっこよく決めようとした俺に反した答えを力強くねじ伏せた
【火焔】
「俺が何年お前に片思いしてきたと思ってんだよ~鷹も契約したしさ~俺たちも契約しようよ~」
あまり乗り気じゃない竜輝にすがるように言葉を送った
【竜輝】
「・・・・・・最後に一つだけ聞かせてくれ」
そんな俺に少し視線を下げた
【竜輝】
「・・・お前ならきっと・・・俺より主として相応しい人間と契約ができる・・・本当に俺と契約していいのか?」
【火焔】
「いいの!俺はお前がいいの!俺はお前を守っていきたいんだよ!俺にとってはお前が最高の主なんだよ!」
謙虚過ぎる竜輝の言葉を真っ向から否定の言葉を叫んだ
【竜輝】
「・・・お前は変わらないな」
そんな俺に竜輝は小さくつぶやき
【竜輝】
「・・・分かった・・・契約しよう」
そう言って俺に真っ直ぐに視線を向けた
【竜輝】
「・・・ただ・・・俺はお前の主になるつもりはない・・・上も下も・・・使うも使われるもなく・・・契約をしても・・・俺たちは平等だ・・・今までと変わらずな」
そんな竜輝の言葉に心から確信した
・・・やっぱり竜輝は俺にとって最高の主だと
【火焔】
「了解!」
高ぶる気持ちを抑えつつ返事を返し
竜輝に手を差し出し、誓錠を具現化させた
【竜輝】
「・・・・・・・・」
そんな俺の手に竜輝が重ねるように手を当て
【竜輝】
「・・・火焔・・・俺と契約を交わし・・・誰にも負けない最高の技能者になれ」
心に響くような真っ直ぐな言葉を告げてくれた
それに反応するように重ねた手から荒れ狂うような炎がうねりをあげた
【火焔】
「我が名は・・・火焔」
誓錠に心からの祈りを込め
【火焔】
「この者を主と認め、この者の命を担う事をこれに誓う」
目指した自分になれるように願いを込め宣言した
・・・でも
【火焔】
「・・・・・・・・・っ」
・・・誓錠は反応しない
【竜輝】
「・・・火焔?・・・またなにか間違えたのか?」
少し呆れたように俺に視線を向けた
【火焔】
「・・・・・・ない・・・・間違えてない!」
自分を怒鳴りつけるように声を張り上げた
【火焔】
「俺の名前は火焔だ!他の誰もない!火焔だ!!」
そして、再び誓錠に祈りを込めた
【火焔】
「我が名は火焔!この者を主と認め!この者の命を担う事をこれに誓う!!」
強い想いを全身に込めて宣言した
そんな俺の言葉に反応し
荒れ狂うような炎が激しいうねりを上げ、右手から流れるようにお互いの右耳に集まり音もなく弾け飛んだ
【火焔】
「っ・・・やった!」
その弾けた後の俺と竜輝の耳には契約の証が光り輝いていた
【火焔】
「ヤバイ!ヤバイ!俺、めっちゃ強くなったんじゃないか!?これなら天地さんに負けなくない!?」
嬉しい気持ちを全面に出しながら竜輝に尋ねた
【竜輝】
「・・・確かに強くはなったが・・・天地さんにはまだ勝てないと思う」
そんな俺の言葉にため息混じりに返してきた
【火焔】
「でも、これからもっと強くなればいつか天地さんを超えそうだよね~!」
【竜輝】
「・・・天地さんの魔力も年々上がってるから・・・超える事はできないかも」
そう言って俺に視線を向けた
【竜輝】
「・・・でも、追いつく事はできるかもしれない・・・いや、火焔ならいつか追いつく・・・必ずな」
そして、自信があるような言葉をくれた




