【62話】青◾️月に願う言葉
◾️◾️鷹視点◾️◾️
「ちょ!まだ動くのは早いんじゃない?」
少しだけドアの開いた部屋の中からミーナの声が聞こえる
「・・・ちょっと・・・外の空気吸いたいの」
その言葉に返すように氷歌の声が聞こえた
【鷹】
「・・・・・・・・」
背をつけていた壁から離れ、足早にその場から離れた
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【ゼル】
「・・・謝ったのか?」
ダイニングに入るとオヤジの姿があった
【鷹】
「・・・ん~・・・やめた」
そんなオヤジに笑いながら返した
【ゼル】
「・・・今回はやりすぎだ・・・謝って来い・・・これは命令だ」
が、叱りつけられてしまった
【鷹】
「・・・次、会ったら謝るよ~」
オヤジの言葉から逃げるようにドアへと向かった
【鷹】
「・・・まぁ、辞退するって言ってたから、もう会わないかもだけど」
笑いながら言葉を告げ、ダイニングを出た
廊下を抜けた先のバルコニーから空を見上げると
曇りのない空は地上を照らす月明かりで満ちていた
【鷹】
「・・・・・・俺が悪いのかな?」
誰もいない空に言葉を向けた
【鷹】
「・・・でも・・・俺は・・・嘘なんてついてない」
返事の返ってこない月に言葉を向けた
【鷹】
「・・・大丈夫・・・大丈夫だよ・・・まだまだ頑張れるから」
誰にも届かない言葉を向けた
【鷹】
「・・・俺がルナの存在を消させたりしない・・・ルナ存在を無かった事になんてさせない・・・ルナの居場所はここにあるから」
返事がなくても月に言葉を向けると元気が貰える気がした
それだけで満足だった
【鷹】
「・・・だから」
・・・でも、今日は
【鷹】
「・・・早く返って来てよっ」
・・・何故か満たされなかった




