【49話】氷◾️絵本に出てくるお姫様
◾️◾️氷歌視点◾️◾️
部屋のドアがノックされた
そして、私が返事を返す前に勝手に部屋のドアが開いた
【鷹】
「いる~?」
【氷歌】
「っお疲れ様です!」
開かれたドアから入っていらした鷹様に慌てて立ち上がり頭を下げた
・・・危なかった、あと少しで寝るとこだった
・・・いや、ちょっと寝てたかも
【鷹】
「美羽がお前に会いたいんだって~」
【氷歌】
「えっ!?」
その言葉で慌てて時計に目を向けた
時間はちょうど17時なったところ
・・・予定より早く到着されたようだ
【鷹】
「来ないのか?」
【氷歌】
「いえ!すぐに行きます!」
首をかしげた鷹様の言葉に慌てて返事を返し、鷹様に続くように部屋を出た
【氷歌】
「・・・・・・・・・」
・・・一体、どんな方なのだろう?
・・・昨日の事を咎められたりするだろうか?
・・・いやいや!そんな事より鷹様の婚約者なんだから失礼の無いようにしないと!
・・・でも、鷹様は望んでいないんだった
【氷歌】
「・・・・・・・・」
・・・そうだ!自分の目でしっかりと確かめればいいんだわ!
鷹様にどちらがふさわしいかを!
もしかしたら美羽様だってあの如何わしい秘書のように性格の悪い方かもしれないしね!
男から見る目と女から見る目は違う!
私の眼でしっかりと見極めてやりましょう!!
【氷歌】
「・・・・・」
鷹様が応接間の扉を開けると心地いい紅茶の香りが優しく私をまとった
「・・・初めまして」
そして、か細い優しげな声が周囲に響いた
「・・・メルトゥーナから参りました、美羽と申します」
絵本から出て来た様な美しいく可憐なお姫様は輝くような美しいたまご色の髪を揺らし私に深く頭を下げて下さった
【氷歌】
「_________っ!?」
ま、まぶしいぃっ!!
なんて、まぶしいお姿なのっ!?
これが真のお嬢様の輝きっ!?
【鷹】
「・・・どうした?」
【氷歌】
「っは!?」
鷹様の言葉で我に返り
【氷歌】
「っ初めまして!鷹様の技能者になるべるお仕えさせていただいております!!氷歌と申しますっ!!」
慌てて自己紹介をし頭を深く下げた
【美羽】
「氷歌さん、よろしくお願いします」
そんな私の見苦しい姿にも優しげな笑顔でお答え下さった
・・・なんて、可愛らしく美しい方なのだろう
・・・華奢なせいか鷹様より幼く見える
・・・なんとも可愛い
・・・いやいや!
見た目に騙されてはいけないわ!
女なんて大抵性格が歪んでんだから!
【美羽】
「鷹くんの言って通り素敵な方だね」
【鷹】
「はぁ?俺、そんな事言ってないだろ?」
【美羽】
「私はそう言ってたように聞こえたよ」
鷹様の言葉に優しく微笑みながら返している
【氷歌】
「・・・あの」
そんな美羽様に声をお掛けし
【氷歌】
「・・・今日は何故急にお越しになられたのでしょうか?」
少し探るように尋ねた
【美羽】
「・・・すみません・・・私の都合で急な時間を作っていただいて」
私の言葉に本当に申し訳なさそうに頭を下げられた
【氷歌】
「いえいえ!そんな!そんな!」
【鷹】
「別に大した用事なんてないかったから気にしなくて良いって」
慌てて返した私に続くように鷹様が言葉を返された
【鷹】
「どーせ、父親さんに言われて来たんだろ?」
【美羽】
「・・・ご迷惑だからやめた方が良いって言ったんだけどね」
「失礼します」
ドアをノックし頭を下げながら見たことのない女の子が入って来た
・・・私と同じ上着を着た短い茶色髪の女
・・・同じ服って事は技能者だ
・・・髪の色は属性を表しているから属性は地か
・・・歳は鷹様と同じくらいかな?
【地の技能者】
「・・・美羽様、少し鷹様の技能者様とお話をしたいのですがよろしいでしょうか?」
そして早々に言葉を続けた
・・・鷹様の技能者って・・・私の事よね?
【美羽】
「・・・よろしいですか?」
【氷歌】
「あ!はい!私は構いません」
伺うように訪ねて来られた美羽様に言葉を返し
地の技能者の元へと向かった
【鷹】
「今日は休みだから好きにしてていいよ~」
【氷歌】
「はい、ありがとうございます」
笑顔で言葉をかけて下さった鷹様に頭を下げ、地の技能者と二人で応接間を出た




