怒力
「怒力」
いつの間にか
目の前に壁を作った
想像の壁
思いのほか高くてぶ厚くて幅広で
進むのをあきらめて
振り返ると
360度、壁
思わず笑っちゃう
歳のせい?
いつの間にか
吠えない
ほどよく飼い慣らされた
犬になっていた
鼻を鳴らして上目遣いに
頭こうべを垂れると
撫でてもらえる
そんな流れ作業な日常
それで満足していた毎日
いいのか?
それで生きているといえるのか?
握りしめた拳は下を向いたまま
振り上げたら
下ろす
相手が誰だろうと
殴れ
殴れ
殴れ
ぶち壊れるまで
殴り続けろ!