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弁護士に相談しよう このまま黙っていたら何もなかったことになっちゃう

8月30日 剛田歯科クリニック


 前回のことがあったので、心も、体も重い。ただでさえ、歯医者さんが苦手なのに、さらに行きたくない。

また、嫌―な波動を出しちゃった。今、外に何が起きていても、そんな波動を出したって良いことなんて何もないのに。


 そんな気分で行ったのに、剛田医師は何とも思っていないらしく(私が嫌な思いをしているって、何も気づいてもいない)のんき極まりない。

 私がニコリともしないので、何かいつもと違うと感じたのか「大丈夫? 何かあった?」と聞いてきた。

「何もありません。いつも通りです。」と答えておいた。

会話は、必要最低限にしておいた。これからもそうしよう。どんな事情があろうとも、私だって一人の患者さんなのだから、ちゃんと扱ってもらう権利がある。


 「そろそろ、歯の素材を決めたい。」と言ってきた。

パンフレットを渡され、安いのから高いのがあること。保険がきくのから、きかないのまであることの説明を受けた。

そして、「林さんの場合は、歯が折れていることだし、オールセラミックスがいいんじゃない。」と言われた。一番高額な素材。まあ、そういうでしょうね。

「ちょっと考えます。」と答えたけど、私の考えはもう決まっている。一番高額なオールセラミックスにする。だって、これから付き合っていく自分の歯なのだから、最高のものにするに決まっている。あるものの中で、最高のものを持つ権利が私にはある。



9月17日 剛田歯科クリニック


 この前、オールセラミックスにするって受付嬢にいっておいたら、「今日の診察料は

¥140,400です。」っていわれた。


えーっ!! 素材を決めたとたんに徴収されるの? そんな事、この前、一言も言われなかったよね。「この次に来た時に、払ってください。」とも何とも。


仕方がないから、「カードで払います。」って言ったら、カードじゃダメだって。現金じゃないと。医療関係ってそういうところあるよね。世の中、キャッシュレス化が進んでいるっていうのに、どうして病院関係はカードじゃダメなのだろう。治療だけしてもらって、治療費を払わないでトンズラする人がいるのかな? そんな人本当にいます?

でも、私はちゃんと払うのだからカードでも良くない?



 ― だいぶ治療の見切りがついてきたから、そろそろ弁護士さんに相談に行こうと思う。この、医療過誤の件で。―


 だってこんなヤブのブラック歯科医が許されていいはずないでしょ。このまま黙っていたら何もなかったことになる。この前、潜在意識からかハイヤーセルフからか何からか分からないけど啓示を受け取った。「このままでいいの?このまま黙っていたら何事もなかったことになっちゃうよ。あのヤブのブラック歯科医をこのまま野放しにておいていいの?」って。そりゃそうだ、こんなもやもやした気持ちのままいられない。これじゃあ自分に対して失礼だ。自分に何もしてあげないなんて。何もしなかった後悔を抱えたまま一生いきることになる。


 予約を取って、指定された日時、時間に行く。相談時間30分。

言いたいことは全部言ったと思うのだけれど、口頭じゃうまく説明できただろうか? 30分じゃあなかなか難しかった。


 弁護士さんからは、「この話は本当だと思うし、勝てると思う。」と言ってもらった。


「弁護士からコンタクトがあったら “ヤバイ” と思ってすぐに払うかもしれないけど(保険もかけているだろうし) でも、この人みたいに自分のミスを認めない人もいるし、うまく逃げる人もいる。こういう風にずるい人は確かにいる。こういう図々しい人だった場合は証明しなくちゃならない。この事故の後、一番最初にかかった歯科医に一筆書いてもらうのがいいね。何も書いてもらわなくても勝てると思うけど、書いてもらえるのなら、その方がやりやすい。剛田歯科クリニックに初めて来たときにどういう状態だったのか? 書いてもらえるといいね。 

 それでも、猪熊さんみたいな人は、裁判所命令が出ても、お金を払わない奴がいる。その場合、持っているものを差し押さえ、それをお金に換えて、それから支払うことになる。そこまでだからね。

 でもどうするにしても全部治療が終わらないといくら請求するか決められないから、それからだね。」


 次に剛田歯科クリニックに行ったときに、証明してくれるかどうか、先生に聞いてみよう。


 そして、こんなことも言っていた。「医療についての案件は難しい。それが正しいとわかっていても証明してくれる人がいるかどうかが。どの医者も、医者同士の繋がりがあるから、証明したがらない。だから難しい。」


 「正義はないのですか?」と聞いたら「私も最初はそう思っていたのだけどね。」だって。


 この世界って、そんなに荒んでいるの? どうしてみんな平気で噓をつけるのだろう?そんなことをしたって、自分の心も荒むだけなのに。良いことなど何一つない。


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