移動
お読みいただきありがとうございます。
一時、ジャンル別日間6位まで上がれました。
まあ本当に一時でしたが笑
ぼちぼち更新していきますね^ - ^
「人の皮を被ったバケモンとか、趣味じゃないので断る!」
安道がそう言うと、
『ならば……頭から貪ってやるわっ!』
絡新婦は、再び化け物に変化した。
次々と振り下ろされる4本の脚を、安道は必死に避ける。
絡新婦は後ろ側の4本の脚で、素早く移動しながら前の4本の脚で攻撃してくる。
距離をとっても、すぐ詰められてしまう。
安道の体が、少しづつ切り傷を増していく。
安道のナイフは、すでに刃が欠けだしていて、絡新婦の攻撃を受ける金属の棒と化していた。
「せめて五秒、時間が稼げれば……」
そう安道が言ったとき、その場に走り寄る人影が二つ。
「安道っ!」
「安道さん!」
その場に響いた女性の声。
『ほう!また餌が来たか。女子の肉はエネルギーは少ないが、柔らかくて食べやすい。今日は豊漁じゃわい』
絡新婦が、そう言って口元の牙をカチカチと鳴らした、
「何アレ……」
菊池が、大きな絡新婦を見て、言葉を漏らした。
「魑魅魍魎が変化した妖怪よっ! 私達退魔師では、太刀打ち出来ない相手よ!」
菊池に伏見が説明した。
「伏見ちゃん、お嬢ちゃん、銃持ってるか?」
安道が2人に言葉をかけると、
「はい!」
と、菊池が、
「あるよ」
と、伏見が。
二人の声がかえってきたので、
「すまん、五秒だけ稼いでくれっ!」
と、安道が二人に頼むと、
「了解」
と伏見が答え、
「五秒って、いったいどうやって……」
と、菊池が言葉をこぼす。
「つべこべ言わずに、とりあえず撃ちなさい!」
伏見が菊池に向かって叫んだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おい、起きてるんだろう?」
安道が誰かに声をかける。
{もちろん}
と安道の背中から声がする。
「力を貸せ」
安道がそう言った。
{報酬は?}
「24時間、俺の体を自由に使っていいっ!」
{ふん! 相変わらず1日だけか。ケチめ。五割の24分じゃな}
「それでいいっ、移動しろ」
{いつもの左腕でよいか?}
「ああ、急げ!」
{ほいほい、いいぞ?}
その答えを聞いた安道は、左腕の長袖シャツの袖を肘より上まで捲り上げる。
そこには赤い蛇の刺青。
背中にあったはずの刺青。




