あなたはきらきら輝いていました。
くすくすと、心をくすぐるあなたの笑顔が好きでした。
「おはよう」のその一言だけで花が咲く。モノクロの世界で佇む僕に、光を与えてくれました。
「ばかなの?」とからかう声が、何故だか心を打つのです。他の人なら絶対に、そんなことにはならないけれど。
どきどきと、死ぬほど鳴ったよあのときは。
「ありがとう。私も好きだよ」染まった頬が、幸せって何かを教えてくれた。生きる意味をあなたがくれた、あなたこそが生きてく理由になりました。
ふわふわと、跳ねるように生きる姿が好きでした。
「辛いことなんてないよ」自分に嘘つくその姿が、とても美しく見えたのです。
でもこれだけは言えばよかった。あなたの嘘は、気づいていたよ。だけれど僕には、助けてあげる力がなかったのです。
ぎりぎりと、軋む綱の音が聞こえてくる。
「…………」幸せは、永遠に続くと思ってた。
からからに、なった僕だけ、一人だけ。今のあなたを見れるのは。
「ごめんね」と書かれた紙に、ぽたぽたと滴が落ちていく。「さよなら」を、僕はぐしゃぐしゃ踏み消した。
ふわふわと、くすくすと、どきどきと。全てに終わりが来たんだね。
ぷつりと音も光も消えました。