23話
顔を洗ってすっきり。朝食を食べようかな。第一宿泊所ではビスケットと水が備え付けられていたが、ここは何があるんだろうか。わくわく。
「ほほ~う」
花が練りこまれたパンに水があった。こりゃ美味いね。
クエスト受けに行こう。
「やあ!クエストかな?はい!」
【クエスト名 フラワリアンを倒そう!を受けました。 ネネ花畑でフラワリアン10体討伐後、ビギナーマンに報告する。報酬 EXP390 MIL290 クランポイント0 アイテム 無し 】
【クエスト名 フラワリアンの茎集めを受けました。 フラワリアンの茎10個収集後、ビギナーマンに報告する。報酬 EXP390 MIL290 クランポイント0 アイテム 無し 】
じゃあ行くか。
【[通常Mob]フラワリアン】
花に口や目がついており根っこが足になっているモンスターだ。後ろから近づいて先手必勝!
ストライク!
HPゲージが5割減少。他のフラワリアンも気づいたようだな。
「くっ・・・!」
こいつの攻撃方法は伸縮可能な根っこのようだな。距離を取っていたのだが不意を突かれた。
何体ものフラワリアンが一斉に攻撃してくる。
「うおっ!?」
攻撃を受けて、さらに根っこで武器を掴まれた。奪い取られそうになるため思いっきり引っ張る。
「うぐぐぐぐぐぐ・・・・」
その間にも攻撃を受けまくる。1回のダメージは大したことないがちりも積もれば山となるだ。
なんとか奪い返しスキルを発動。
【フラワリアンの茎×3を獲得しました】
個々の力は大したことなかったが、集団となればかなり強敵だな。HPゲージは残り4割になっていた。
そろそろ装備も買い替え時だろうか?戻ろう。
「やあ!クエストが終わったみたいだね!}
【クエスト名 フラワリアンを倒そう!を完了しました】
【クエスト名 フラワリアンの茎集めを完了しました】
【EXP780 MIL580を獲得しました】
【ムーンフロッグLv20がレベルアップしました ムーンフロッグLv21 装備効果 全基本ステータス+21】
【Lv.24に到達しました。おめでとうございます! HP+4 MP+1 筋力値+2 敏捷値+3 幸運値+3 魔力値+2 】
「クエよこせよ無能」
「ははは!無能じゃないよ~、はい!」
【クエスト名 ローズガールを倒そう!を受けました。 ネネ花畑でローズガール10体討伐後、ビギナーマンに報告する。報酬 EXP400 MIL300 クランポイント0 アイテム 無し 】
【クエスト名 ローズガールのリボン集めを受けました。 ローズガールのリボン10個収集後、ビギナーマンに報告する。報酬 EXP400 MIL300 クランポイント0 アイテム 無し 】
移動だるすぎ。
【[通常Mob]ローズガール】
ほへ~。これは可愛いモンスターだな。人型モンスターってやつだろうか?
罪悪感が湧いてしまうが仕方ないよな。スクエア!
ガキイイイイィィィッ!!!
「なんだこれ!?」
ローズガールの手が一瞬光り茨のようなものがスキルを防いだ。
まさか、魔法か!?
またもや魔法を発動したのか茨が何本も増殖して俺めがけて伸びてくる。
パリィでは間に合わないのでスキルを発動して跳ね返す。手数が足りずHPゲージが5割しか残らなかった。
「強いな・・・」
ポーションを使っておこう。もう一度責めて攻撃。
何度も魔法を連発できないのかヒット。防御力が低く、HPゲージが全損した。
【ローズガールのリボンを獲得しました】
攻撃力が高くて防御力が弱いタイプだな。攻撃を見切ればいいのだが現状の能力ではノーダメージは無理なんじゃないか?もう一度試してみるか。
タゲを取る。スキルというのは基本的にストップをかけられないため通常攻撃で攻撃する。
ローズガールは同じように魔法を発動。
俺は通常攻撃を止めて後ろをとる。今だな。スクエア!
見事命中。HPゲージは全損。こんな戦い方も通用するようだな。
そしてクエ終了したので報告に行く。
「やあ!お疲れ様!」
【クエスト名 ローズガールを倒そう!を完了しました】
【クエスト名 ローズガールのリボン集めを完了しました】
【EXP800 MIL600を獲得しました】
【ムーンフロッグLv21がレベルアップしました ムーンフロッグLv22 装備効果 全基本ステータス+22】
【Lv.25に到達しました。おめでとうございます! HP+7 MP+4 筋力値+4 敏捷値+3 幸運値+3 魔力値+2 】
そろそろ昼飯の時間だな。しょっぱいものが食べたいからアンドーナツは食べない。トルーアと違って出店はないが飲食店は存在しているようだから行くか。
「いらっしゃいませー」
俺が選んだ店はプレイヤーが経営している定食屋だ。メニューには今日のオススメはカツ丼とあるのでこれにするか。
カツ丼到着。取調室でカツ丼ってイメージってどこから来たんだろうな。昔はジュースとかを出していたらしいけど、今は自腹で飲み食いできるらしいぞ。
このカツ丼卵に味が染みついていてトロトロだな。プレイヤー経営の店は当たりばかりだな。
値段は1000MIL。納得できる価格だ。午後のレベリングへ行こうか。
「やあ!はい!」
【クエスト名 パクパクを倒そう!を受けました。 ネネ花畑でパクパク10体討伐後、ビギナーマンに報告する。報酬 EXP410 MIL310 クランポイント0 アイテム 無し 】
【クエスト名 パクパクの歯集めを受けました。 パクパクの歯10個収集後、ビギナーマンに報告する。報酬 EXP410 MIL310 クランポイント0 アイテム 無し 】
道中でモンスターとエンカウントしてしまった。
【[通常Mob]パクパク】
ハエクイムシだったか?食虫植物のようなモンスターだ。スキル発動するか。
スラッシュ!
「あっつ・・・・!」
俺がスキルを当てたら口から熱い粘液を出しやがった。周囲の花にもかかり、じゅうううううと溶けている。酸性度が高いみたいだな。Phは1くらいか?んなものあるか知らんけどな。俺のHPゲージは3割減少したみたいだな。
今度は口を大きく開けたぞ。何をする気だ?
「舐めてんじゃねえ!」
噛みつこうとしてきたためスキルでぶち殺してやった。せっかく美味しいカツどん食べたのに嘔吐物なんて見せやがって。
【パクパクの歯を獲得しました】
30分程度でクエしゅーりょー。もどろー。
「きゃあ!誰か助けてください!」
ん?女性の助ける求める声だ。これは主人公になるためには助けねば!
どこにいる?あそこにハニビーが集まってるな。
いた!美少女キャラクターでした。これは無条件で助けるよなぁ?
決して下心は無いぞ!
そのプレイヤーの残HPは1割ほど。
「おい!俺が前を支えるからその間にポーションで回復しろ!」
俺に気付いたそのプレイヤーはこくりと頷き、俺の後ろへ回る。
誰かに強さを見せつけて優越感いに浸るのもネトゲの醍醐味だよなぁ。このチャンス活かすべし!
「スクエア!」
念じればいいのだが、気分的に叫んでみた。
「ファイヤーストーム!!」
その言葉の直後に炎がハニビーを渦巻きまとめてHPゲージを削った。
戦闘は終了。すげぇ・・・・・・。
「あ、あのありがとうございました!」
助けたプレイヤーがお礼を言ってきた。
「それは構わないんだけど、今のは魔法か?」
「はい。そうです」
魔法TUEEEEEEEE。近接戦闘に特化したソードマンはめちゃくそ動くから疲れるけど遠距離攻撃できる魔法便利すぎんだろ!主人公ポジのソードマン選んだけど不遇じゃね?これから覚えていくスキルに期待するか・・・・・・。
「私、ソーサラーのあくみって言います。よければフレンド登録しませんか?」
初期職のソーサラーってのがあったか。頭上にはあくみという名前が表記されているな。クランには所属しておらず称号も俺と同じ初心者冒険者のようだな。それならばフレンド登録しておいて損はしないな。
「OKだ。申請飛ばすぞ」
フレンド登録完了。友達ってこんなに簡単にできるもんなんだな。
「助けていただいたことですし、ご飯でもご馳走させてください。クエストはもう?」
ネトゲで人間関係は気にしなくてもいいが人脈づくりは大事な部分だ。それに可愛いしラッキーだな。
あくみは前髪にヘアピンをしており、少し見えるおでこにトキメキを感じてしまうな。
「今から戻るところだったから大丈夫だ」
「よかったです」
ニコニコと澄んだ笑顔。惚れ惚れですなぁ~。
「やあ!お疲れ様!」
【クエスト名 パクパクを倒そう!を完了しました】
【クエスト名 パクパクの歯集めを完了しました】
【EXP820 MIL620を獲得しました】
【ムーンフロッグLv22がレベルアップしました ムーンフロッグLv23 装備効果 全基本ステータス+23】
【Lv.26に到達しました。おめでとうございます! HP+4 MP+2 筋力値+3 敏捷値+4 幸運値+3 魔力値+0 】
「おめでとうございます!」
「え?何が?」
「レベルが上がったBGMは全プレイヤーに聞こえるんですよ」
トルーアの中央広場でのレベルアップ音響かせてたのか・・・・。初心者丸出しじゃん。称号でもわかるんだけどな。あくみに連れられてレストランへ向かった。
「ここのエビグラタンとっても美味しいんですよ」
対面して改めて顔を見ると。美少女だなぁ。簡単に食事に誘えてしまうのはいいよな。ミスラさんともお茶したし仮想世界って素晴らしい!
俺とあくみはエビグラタンを注文。
「あの、お名前って何で読んだらいいでしょうか?」
あくみが唐突に質問をしてきた。俺の名前って・・・・・。あっ、主人公って名前だからか。主にソロでやっていこうと思ってたからな。ここはティアに命名されたヒロとでも名乗ろう。
「ヒロって呼んでくれ」
「はい」
詮索してくれないのはありがたいな。
エビグラタンが運ばれてきた。
「はふはふはふ!熱いな!」
「気を付けないとだめですよ」
優しく笑うあくみ。うん。そのなんだ。理性が飛びそうなくらい可愛い(笑)
エビグラタンは濃厚なクリーミーな味で白いご飯が欲しくなるな。ドリアにした方が美味いんじゃね?
「ヒロさん、今日は助けてもらってありがとうございます」
改まってお礼を言ってくるあくみ。律儀な子だなあ。
「偶然通りかかったからだよ」
「ヒロさんのレベルって今どのくらいでしょうか?」
「えっと26だったかな?」
「そうなんですね!私は27ですから、ヒロさんがよければしばらくパーティーを組みませんか?」
なぬ!?これはフラグ立ったんじゃないか?あくみを攻略開始できる予感しかしねぇ!
当然OKだ。
「いいな!俺からも頼むよ!」
「私は回復魔法を使えるので精一杯サポートしますね」
クソニートだったけど充実し始めてきたなぁ・・・・・・。
職業ソードマン Lv.26
【HP】311/311
【MP】204/204
【筋力値】128(+59)
【敏捷値】103(+48)
【幸運値】75(+39)
【魔力値】50(+32)
【攻撃力】50
【防御力】37
【回避率】0
【命中率】50
【称号】初心者冒険者
【装備武器】聖獣のセイントソード
【装備アイテム】アイアンアーマー アイアンヘッド アイアンガントレット アイアンブーツ
アイアンイヤリング アイアンネックレス アイアンリング
【装備ペット】ムーンフロッグLv23
習得スキル スラッシュ ストライク バーティカル スクエア
所持アイテム 赤色のポーション×1 青色のポーション×3 紫色のポーション アンドーナツ×9
所持金 8992936MIL
あくみとの出会い




