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6頁:紅と漆黒と真実

記憶の中の戦いは、紅の色を持って進んでいた。

紅である炎を放つのは、霧島・霧香。その紅を受けるのは、黒をまとった魔法使い。両者は一定の距離をとり攻防を繰り返していた。

霧島は手数多く炎を放ち、対する魔法使いは避ける事を中心に隙を見て威力のある黒の一撃を放ってくる。

(へぇ、闇魔法なんて……なかなかの物使うのね。)

と、霧島は戦いの中にも関わらず、楽しそうに声を掛けた。そして、更に距離を取り、

(光の対極である闇を扱えるって事は、かなりの実力ね…貴方、本当に一体何者?)

と、鋭く問い掛けた。

(…………)

答えは沈黙での拒否。

(そぅ……)

霧島は溜め息を吐き前を見た。

(頼んで無理なら…やっぱり、無理矢理かしら?)と、言うと本から1頁を切り取り、

(我が手に集いし真紅の焔よ…我が眼前の敵を断ち斬る剣となれ!)

と、詠んだ。すると、手に取った本の1頁が炎に包まれた。そして、次の瞬間には、その手に赤々とした剣が持たれていた。(………空想具現化…か…)魔法使いは目の前の状況に驚きもせず、淡々と状況の整理をしていた。 (自らの詞を魔力に混ぜ形を作る……流石、だな)

淡々とした口調には焦りも余裕もない。そういった感情など無駄としているのであろう。ただ、信念の強さが見て取れるだけだった。

その様子に霧島は、(………あなた…強いわね。)と呟いた。

滲み出る信念の強さ…それが、この男を動かしている…そして、この男の強さ。しかし、霧島は

(でも、その信念さえ、私は……潰す)と言い放ち、朱の剣を振る。剣は地を溶かし、蒸発させる。(行くわよ)その言葉に魔法使いは、黒の魔力を放ち…対する霧島は紅の剣を掲げ………前に出た。

放たれる魔力の中を一つの躊躇いもなく、一瞬の迷いもなく…最高速で男の懐へ…………入った。

(ぬっ!?)

男から、初めて焦りの声があがった。

(遅いわよ…)

言葉と共に霧島は剣を横に凪いだ。

「!?」やった!そう、思った。魔法使いは剣によって、腹から真っ二つに断たれ、一瞬にして切り口から炎に包まれた。

霧島の勝ち…………………………の、はずだった


しかし

(チッ!!)

霧島は舌打ちした。

何故?

『よく見なさい…』

「え?」現実の霧島の声に誘われ見れば………燃えているのは…

「ローブ……だけ!?」

そう、そこには斬られた筈の男の姿は無く、ローブのみが二片になり舞っていた。

あの速度とタイミング…回避は不可能な筈だし、もし回避ができたとしても…一体…

「ど、何処に?」

答は過去からやってきた。

(転移術式まで掛けてるなんて、用意周到ね……ま、臆病者とも言うんだろうけど…)

「て、転移術式?」

『そ、さっきも言ったでしょ、この一帯には陣が敷かれてるって…そこに、入れといたんでしょ。』

その説明と共に過去を見れば、地面がうっすらと光っていた。設置されていた魔法陣が発動しているのであろう。

「じゃ…じゃあ何処に?」

『それは…』

その答えは…過去から来た。

(……そこねっ!)

言葉と共に霧島は近くの電柱の影へと、本の1頁を破り放った。放たれた頁は炎の矢となり影へと刺さる。(ぐっ……!)

矢の刺さった影から曇った声が響くと共に、影が伸び男が現れる。

矢は男の肩に当たっており、男は肩を押さえながら憤怒の目を向けた。

(……何故…!?)(分かったかって?影から狙うのは判ってたしね…それに、あんたの殺気は丸分かりなのよ…)

霧島は男の問いにあっさり答えた。

(さぁ、どうする?まだ、やる気?)

軽い口調とは裏腹にその声には一切の容赦が無い…

(…………むぅ…)

これまで平静を保ってきた男もその圧力に気圧されたようで初めて後退りをみせた。

(……どうやら、引き時のようだな…)

(あら、逃がすと思ってるの?このアタシが…)

逃げようとする男に対し容赦無い一言をかける…しかし、男に焦りは感じられない。代わりに…

(ふっ………)

と、不敵な笑みを向けた。

………一体…



………誰に……?



記憶の中の霧島と今の自分の疑問が重なる。

そして、男の手がゆっくりと掲げられる…


その行為に、霧島が何かに気付き振り返る…


霧島の視界が動く…


「あぁ………そうか………」


そして、視界が止まった時、総てを理解した…



総ての、視界の先の存在が…自分…室月・総志であったことを…


そして、この時、自分が物語に加わった事を…



次の瞬間、黒の力が容赦無く総志を撃ち抜いた…

ハハハハハ!…………はぁぁぁあ…(泣)

やっと投稿できた…まだ読んでくれる人が居ると嬉しいなぁ

え〜バトルです、難しかったです。目をつむってくださいm(_ _)m頑張ります

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