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3頁:使用前の注意書き

魔法…自分の考える限り、魔法は不思議な力・奇跡・願いが叶う等、そんなイメージしか浮かばない。しかし、このイメージは漫画や小説に当たるところから仕入れてきた物なので、一般大衆もおよそ同じイメージを持っているだろう(と思う)

そして、それらの事象を起こすためには何らかの力が働かなくてはならない。それが、魔力と呼ばれる物だと言うことも、魔法と共によく説明されイメージとして定着している。

では、

その力は、

どうやって発動させるのか?

と、言う質問を目の前の少女エアから投げかけられた。

「そりゃあ、やっぱり呪文ってやつだろ?」

と、自分、室月・総志は答えた。漫画や小説では、魔法使いなる者は皆例外なく呪文を唱えている。

しかし、この答えにエアは首を振った、横に。

「じゃあ、何だって言うんだ?やっぱり、魔法書の存在か?」『うん、それは勿論絶対的条件だよ〜でも、あたし達(魔法書)の存在は必要条件じゃないんだよ。当然の事なんだから。』

「だったら……」

何だというのか…

『じゃあ、ヒント!ってか、答えに近いな〜、良いや。』と言うと、エアは人差し指を向けて言った。

『総ちゃんは知っての通り、あたしと契約してます。じゃあ、今魔法使える?』

「は?使える訳ないじゃないか。」当然の事を言い返すと、エアは

『なんで?』と、ニコニコしながら聞き返してきた。

「いや、どうやって使うか判らないし、それ以前にどうやって魔力を使うかって事を今話してるんだぞ。」

『でも、あたしっていう魔法書があるんだよ?』

「いや、だから、そもそも魔法書自体についても知ら…………え?」

そこで、唐突に気付いた。そう、それは人が行動をする際の根底に位置する事。

「そうか…“知る事”か……」

呟きに返ってきたのは

『せいか〜い!!』の声だった。

判ってしまえば何という事はない、しかし、判らなければ…決して分かりはしない。

「盲点と言えば盲点だったな…」

『そうそう!ここの所が大事なんだよ〜』ウンウンとエアは頷く、

『魔法書は確かに絶対的条件だけどさ、それを知ろうともしないってのはね〜何事も信頼関係って言うじゃん。』「まぁ、俺とお前は一方的だったけどな……」

と横目で言うと、

『な、なんだよ〜仕方ないでしょ〜が!急ぎだったんだし!』ムッとして返してきた。その反応が楽しく、

「ははは、いやいや、冗談だって、感謝してるよ。」

と、思わず笑いながら返すと、

『ふんだ!!』と、そっぽを向かれてしまった。

「スマン、スマン笑いすぎた。許してくれ。」

『………』

こりゃ、大変だな…

「あ〜、お詫びに持ってこれるなら、ケーキでも何でも持ってきてやるからさ。」

と言うと、

『ケーキッ!!?食べる食べる食べる食べる!!』と、目をこれでもかと言わんばかりに輝かせていた。…

「あ〜…、じゃあ、許せな」

『許すっ!!!』と、親指を立てたOK合図を送ってきた。…………餌付けだな。ともかく、

「知る、認知するって事は判った。ただ…」

『ただ?』

「その、知る範囲ってのは、どんなもんなんだ?」

一息

「もし、だ“知る”と言った範囲が契約までなら、俺はもう魔法を使える、しかし、俺は今現在、魔法が使えそうな感じはしない。つまり…」

と、そこで言葉を切られた、

『そ〜だよ。総ちゃんはまだ、あたしについて何にも判ってないんだよ。勿論教えてないからね。』と、言うわけだ。

『因みに、契約自体まだ完全には成立してないんだ。』

と、ニコニコしながら言うエア……って

「ちょっと待てっ!さっき、名前決めて契約じゃないのか!?」

となると、俺の命は!?

『あ〜違うよ、さっきのは、魔力供給に対する契約。んで、今言ったのは、魔法使い(マスター)と魔法書テキストとの魔法使用に対する契約。』

?つまり…

「今回のは、正式に魔法を使う為の契約って事?」

『そうだよ』

……なる程、つまり今回が魔法使いになる契約か、

『でね……』と何かを言おうと思ったエアの動きが止まった。

「?…エア?」

と、話しかけても返事がない。どうしたんだ?と、覗き込む、しかし、反応が返ってこない。どうしたんだ?と、思って何度も名前を呼ぶ。と、

『うに?あっ、ごめん、ごめん。ちょっと呼ばれてた。』と、反応と共に引っ掛かる言葉を聞いた。

「呼ばれてた?だれに?てか、どうやって?」

夢の中なのに、そして、答えは

『むっちゃんだよ〜総ちゃんと話がしたいから、起こしてって。』だった。

むっちゃん、霧島・霧香、目覚めた時に初めてあった少女。……………?初めて?

『あ〜、呼ばれたなら起こすしかないか…仕方ないな。』と、エアは1人でブツブツと呟き納得している。そして、

『総ちゃん』

名前を呼ばれた。

「ん?何?」

と、エアの方をみる。と、エアは両手に何かを抱えるようにして胸の前に出した。そして

『READY…』の言葉と共にエアの手の中に本が現れた。

「それは……」

『これが、魔法書。今のコレは私の分身、でも、私自身。』一息

『この本を貴方に預けます。もし、本当に魔法使い、私のマスターになるならば、本を明確な意志を持って開いてください。』

『そうでないなら、また、夢の時、私に渡してください。

………………………で、詳しい事はむっちゃんに聞いて!』最後だけ適当だな…。と思いつつ本を受け取った。

こりゃ、霧島さんには色々聞かなければな。さて、

「起きるかな………」

って?あれ?何か、イヤな予感。そういえば、さっきまで目の前にいたエアがいない。と、

『張り切って行こ〜〜!!』後ろから聞こえた。ゆっくりと振り返れば………バットを携えたエア。あぁ、【二度ネタは受けないよ。】といった突っ込みが欲しい。

『目〜食いしばれ〜〜っ!!』

えっ!目っ!!!?

と思った瞬間、一閃が入った。痛みと同時に、意識が今居る場所から引き剥がされる感じがした。

再び意識は夢から現実へ……薄れていく………唯、腕の中の本からは意識が離れることは……………無かった。

はい、どうも。毎度読んで頂き、感謝・感激です。はてさて、四回目です。今回魔法について色々書きました。これらは、まぁ、殆ど妄想と言った感じなんで。難しく考えないでくだされ。あいあい。では、これからも話を加速させてきますんで。宜しくお願いします。


電車に揺られた午後七時 さとやし

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