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異世界召喚ラノベに否定的な俺が、召喚されたので逃げることを考える  作者: のほほん


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第12話: 「ドラゴンとの戦い」

巨大なドラゴンが目の前に降り立ち、俺たちを睨みつけている。その背中に乗った黒装束の男は、余裕たっぷりの笑みを浮かべたままだ。


「さあ、勇者様。あなたの力を見せていただきましょう」


挑発的な言葉に、俺の中で怒りが湧き上がる。だが、それ以上に緊張が全身を覆っていた。


(あのサイズのドラゴンに勝てるのか? 剣聖の力を解放すれば可能かもしれないが、それを見られれば俺の隠し事が……)


一方で、エリスや騎士たちは果敢に戦う構えを取っている。


「勇者様、ここは私たちが食い止めます! その間に策を練ってください!」


エリスの言葉に、俺は一瞬戸惑ったが、彼女たちが戦いを始めるのを見て考えを切り替えた。



---


戦いの始まり


ドラゴンが吠えると同時に、巨大な炎のブレスが放たれる。周囲の地面が焼け焦げ、熱風が押し寄せてくる。


「避けろ!」


俺たちは咄嗟に散開し、炎の直撃を避けた。しかし、その隙にドラゴンが前脚を振り下ろし、騎士たちの盾が砕ける音が響く。


「くっ、なんて強さだ……!」


エリスも剣で応戦するが、ドラゴンの硬い鱗には傷一つつかない。


「どうすれば……」


俺は剣を握りしめながら考える。逃げるか、戦うか。だが、逃げればエリスたちを見捨てることになる。


(ここで俺が何もしなければ、彼女たちは確実にやられる。それだけは……嫌だ!)


意を決して、俺は剣聖の力を解放することにした。



---


剣聖の力


「行くぞ……!」


俺は剣を掲げ、意識を集中させる。剣聖の力が全身にみなぎり、剣が眩い光を放つ。


「勇者様……その力は!?」


エリスが驚いた表情を浮かべる中、俺は全力でドラゴンに向かって突進した。


「これで終わりだ!」


剣を振り下ろすと、光の刃がドラゴンの前脚を切り裂き、ついに硬い鱗を貫通した。ドラゴンが咆哮を上げ、怯む。


「今だ、総攻撃をかけろ!」


エリスと騎士たちが俺に続き、ドラゴンに攻撃を仕掛ける。魔法や矢が次々と飛び、徐々にドラゴンの動きが鈍くなっていく。



---


戦いの終結


最後の一撃を与えるべく、俺は剣を高く掲げた。剣聖の力を限界まで引き出し、光の刃を振り下ろす。


「これで終わりだ……!」


ドラゴンの心臓部を正確に狙い、剣が深々と突き刺さる。ドラゴンは大きく吠えた後、崩れ落ち、その巨体は静かに地面に沈んだ。


「勝った……のか?」


俺が剣を引き抜くと、ドラゴンの体が黒い霧となって消えていく。その霧の中に立つ黒装束の男が、再び俺を見つめていた。


「素晴らしい力だ。これほどのものが眠っていたとは……」


「何が目的だ!? なぜこんなことをする!」


俺が問い詰めると、男は微笑んだまま答えた。


「近いうちにわかりますよ。あなたがこの世界に召喚された本当の意味もね」


そう言い残すと、黒装束の男は霧とともに消え去った。



---


戦いの後


ドラゴンを倒したものの、俺の心は晴れなかった。剣聖の力を解放したことで、エリスや騎士たちに正体を疑われる可能性が高まったからだ。


「勇者様……その力、一体……?」


エリスが不安そうに尋ねる。俺は一瞬答えを迷ったが、正直に話すわけにはいかなかった。


「詳しいことは……まだ自分でもよくわからない。ただ、これが俺の役目なら、全力で戦うまでだ」


「……わかりました。けれど、何か隠していることがあるなら、いつか話してくださいね」


エリスはそれ以上追及せず、静かに微笑んだ。



---


王都に帰る道中、俺は再び自分の立場について考えた。


(俺はこの世界で何をするべきなんだ? 逃げるべきなのか、それとも……)


答えの出ないまま、俺たちは新たな戦いの幕開けを感じながら、王都への道を進んでいった。


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