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2015/7/31

 その日はとても暑い日だった。小学5年生のケイは友達のサムとジャックと三人で、山へ虫取りに来ていた。いかにレアな虫を取れるかということで三人とも張り切って虫探しをしていた。しかし、ケイは探せど探せどセミやカナブン程度のものしか見つけられず、陽も傾いてきたこともあって非常に焦っていた。


”くそう、やばいぞ。このまま一匹も見つけられなければボロ負け間違いなしだ。サムとジャックのことだからカブトムシとかオニヤンマみたいな珍しい昆虫をきっと見つけているに違いない。そうなったらジャックとかに死ぬほどバカにされるに決まってる。それだけは嫌だ。一番レアなやつを見つけてやるよ!と散々あいつらのことを煽っておいてこの体たらくでは。もっと深い茂みの方を探してみるか?”


そうしてケイはより深い方へと進んでいった。

しばらく進んでいると少し開けた場所に出た。とても大きなクヌギの木が堂々とそびえたっていて、上の方から陽の光が漏れこんでいる。その中でも特に明るいひだまりの中に鶏の卵のようなものが置いてあった。  自然にその卵のようなものを手に取ろうとして、

「おっも!」

それは卵と呼ぶにはあまりにも重く、小学生の非力で持ち上げるのはかなり厳しかった。大きなスイカを、いや、もっと重い。一か月ほど前にサムの家に遊びに行った時に、あいつが普段使っているダンベルを持ってみたことがあったが、それと同じだ。


色も形も野鳥の卵のようにしか見えないというのに、その重さはケイが11年生きたなかでも出会ったことのないレベルだった。


なんだか気味が悪くなってケイはすぐにそれをもとの場所に戻した。ふとその奥にある巨木の幹に目をやると、手に収まらない大きさのカブトムシが数匹、巨木の樹液を求めて戦っているのを見つけた。ところどころついている細かい傷は歴戦の戦士の証といったところだろうか。あのカブトムシ達ならばサムとジャックが取ってくるであろう昆虫達にも見劣りしないに決まっている。ケイはそっと巨木に近づき、虫取り網でカブトムシ達を確保した。全部を捕まえるのには失敗したものの、三匹の立派な角を持ったカブトムシを虫かごに入れることに成功した。そうしてケイは意気揚々と待ち合わせ場所まで戻るのだった。

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