悠希が居なくなった~4通目の手紙
~~~~~手紙は全部で40~~~~~それぞれに考察文が付いていて39通~~~~~最後は小説~~~~~
神様へ
悠希が学校に来なくなりました。
悠希の妹も来てないみたいでした。悠希も行方不明になったの?
僕たち三人は、悠希の家に行った。
悠希の家の前には、悠希の妹がいた。
「悠希は? 家にいるの?」
僕がそう聞くと、悠希の妹は泣いてしまった。
なんだか、悪い事をしているような気がした。
「何してるの?」
そこに、お兄ちゃんが来て、僕が話を聞くのを止めた。
「あっ、帰っちゃった」
悠希の妹は家に入って行ってしまった。
「何があった?」
「悠希もいなくなったんだ!」
「……やっぱり探るのはやめた方がいい。大人に任せよう」
そう言って、お兄ちゃんは下を向いて帰って行った。
「お兄ちゃんは、なんで止めてきたのだろう? 絶対聞いたほうが良かったのに!」
「お兄さんは、悠希の妹が怖がってたから止めたんじゃない?」
「いや、これからはあのお兄さんには情報を言わないでおこう。お兄さんが犯人かもしれない」
「きっと優しさで言ってくれたんだよ!」
「でも湊斗の言うようにお兄ちゃんが犯人だから、僕たちが事件を探るのを止めたんじゃない?」
「いやいや、心配してくれただけだよ?」
「そう思うならいい。結局、君も真剣に解決しようとしていない。颯太、一緒に行こう」
僕たちはそこで別れた。
「団子屋さん! 防犯カメラ見せてください!」
僕と湊斗は、団子屋さんに行った。
「いいけど、何をしてるんだい? 学校とかで防犯カメラの授業でもあったのかい?」
僕たちは目を合わせた。
「……そう! なんでわかったの?」
「この前、学校の先生が来たんだよ。あの、背の高い先生」
「清水先生ですか?」
「ああ~確かに、そんな名前だったねぇ。二階にあるよ」
そう言って、二階に案内してくれた。
「店にいるから、何かあったら呼んでねぇ」
「なんで清水先生が来ていたんだ?」
「先生も犯人を捜しにここに来てたのかな?」
僕たちは、防犯カメラの映像を確認した。
「なんで、先生と悠希が一緒にいるんだ?」
「僕たちが、悠希と会った時の後だ。まだここにいたんだ」
「この後、悠希はここを通っていない」
「ゆいの時もそうだけど、事件は、ここら辺で起きているのかな?」
「この防犯カメラを使って、ゆいの映像を見られるんじゃないか?」
お祭りの日の映像には、ゆいは写っていなかった。
「颯太、映像が途切れている所がある」
お祭りの前から最近までで、一分もしないくらいの映像が何回も消えていた。
「絶対犯人が消したんだよ!」
近くにある他の防犯カメラは、彰の家くらいしかなかった。でも、彰のお父さんは怖そうで頼めなかった。
丁度そこに彰が出て来て、あった事を話すと、防犯カメラを見せてくれる事になった。
こっちの防犯カメラには、おばさんの所で消えていた映像があった。
「これ、ゆいのお母さんだよね?」
「あぁ、それと清水先生」
そこには、ゆいのお母さんと先生が手をつないで歩いている様子が写っていた。最後の映像には、ゆいのお母さんは歩きながら泣いているところだった。
僕は、先生がなんでゆいのお母さんといたのか気になった。
「悠希は、こっちに来てる時、家族とうまく行ってないって言っていた。先生は悠希と会って話を聞いていたのか?」
「ゆいがいなくなって悲しがってたゆいのお母さんの話も聞いてたのかな?」
「だとすると、先生は、ゆいの事をもみ消した学校側にゆいのお母さんと話をしていた事がバレれば、大変な事になる。だから消したんだろう」