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勘違いしたヤクザな構成員が

【勘違いしたヤクザな構成員が】


 開拓村を開き、村人などを集めていると、

 おかしな人々が孤児院教会にやってきた。


「おいおい、おまえらどういう了見で俺たちの飯の種に首突っ込んでやがるんだ?」


 チンピラはいきなり因縁をつけ始めた。


「なに言ってるんだ?」


「ガキに聞いてねーよ。人材派遣はオレたちのもんだろうが」


「ふざけんなよ。そんなの初めて聞いたぞ」


「だから、ガキに聞いてねーよ。責任者呼んでこいよ」


「オレが責任者だが?」


「は?おめーみたいなガキが責任者のわけねーだろ」


 各地から開拓村に向かう人は

 まずここ孤児院教会に来てもらう。 

 教会側の担当者がアルスだ。

 まだ15歳ではあるが、

 責任感が強く、また腕っぷしも強い。


「あんたら、邪魔だからどっかいけよ」


「は?なめてんのかよ。おい、やっちまいな」


 チンピラのリーダー格は手下に指図する。


「グハ」「ホゲ」


 しかし、チンピラたちはアルスに簡単に退治されてしまう。


「ちっくしょう。覚えてやがれ」


 チンピラたちは退散した。


 しかし、数十分後。

 チンピラたちは加勢を受けて舞い戻ってきた。



「ねえ、あなたたち。子供一人にやっつけられて、それで人を増やして戻ってきてって。恥ずかしくないの?」


 私はちょっとあきれてしまった。


「うるせーよ。おい、やっちまいな」


 今度は手に獲物を持っている。

 これはお仕置きが必要だ。


 チンピラたちは私に襲いかかるが、

 いつものように、私にはスローモーションに見える。


「暴風拳」


 私は空に向けて拳を突き上げた。


「えっ?」


 チンピラたちはいきなり起きた竜巻のような

 暴風に驚き、フリーズしてしまった。


「さて、どうするの?やりたいんなら、今すぐ吹き飛ばしてあげるけど」


 チンピラたちは真っ青な顔をしたまま、

 起動できずにいる。


「わかったわ。じゃあ」


 私が拳を彼らに突き出すと、


「いやいや、ちょっと待ってくれ!なにか手違いがあったんだ!」


「手違いとか関係ないわ。あなた達はもうすぐ違う世界に旅立つのだから」


「いや、本当に待ってくれ!」


「待ってくれ?」


「あ。いや待ってください。姐さん、参りやした!」


「姐さんじゃない」


「じゃあ、お頭」


「もっと駄目!」


 結局、彼らは継戦意思が霧散した。

 そして、私は姐さんと呼ばれるようになった。


「姐さんじゃないのに」


「エミリ、どっから見ても姐さんじゃん。じゃなければ、ボス」


 おかしい。

 私の自己イメージはか弱い女の子なのに。



「裏切らないように」


「へい!」


「裏切ったら首の上はなくなるからね」


「…へい」



 もっとも、威勢のいい返事だけでは私は信用できない。

 少しキツめの訓練を施す。


「エミリ、彼らの訓練は僕にまかせてくれないかな」


 ちょうど、イケメン・バーナがこのやり取りを見ていた。


「いいけど、大丈夫?」


「うん。こういうのは得意なんだ」



 こんなチンピラ相手に、

 バーナのような育ちの良さそうな人が大丈夫かしら。


 と思っていたのだが、

 訓練が始まると、みんなが驚いた。


 あなたはハートマン軍曹ですか?

 と聞きたくなるような鬼と化したのだ。


 それにこの人、強い。

 魔法も物理も。


「地元では軍隊の訓練はあんなものですよ」


 と爽やかな笑顔で答えられても、

 訓練時の鬼軍曹の顔と一致しない。


 お陰様で着々と立派な軍人が生まれつつある。



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