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元夫(仮)の愛人問題、奥様追放される

【元夫(仮)の愛人問題、奥様追放される】


 村は前年度よりも数倍の収入が見込まれ、

 活況を呈していた。


 私も忙しさにかまけて、足元をおろそかにしていた。

 元舅(仮)も元夫(仮)もただの他人だ。

 それでも、彼らはこの村の多くの領地の所有者である。


 問題は元夫(仮)におこった。


「あなたとの結婚は僕にとって人生最大の決心だった」


 ダビドは私にそう言った。

 彼のその言葉を信じよう。


 一度は愛した人だ。

 私を騙したことは許すことにした。



 ところが。


「一体、何人いるわけ?」


 ダビドには多数の浮気相手がいた。

 次から次へと。

 なんでバレないと思った。

 こんな田舎で。


 すこし後をつけただけで、

 簡単に足がついた。

 しかも、家の金を使い込んでいた。



 ふー。


 もう元夫(仮)は私には関係ないとはいえ、

 この節操なさにはほとほと愛想がつきたわ。


「なんてだらしのない男だろう」

 

 真剣に反省させよう。

 一生ね。


「いや、違うんだ。誤解だ。僕は何もやっていない!」


 そう泣き叫ぶ元夫(仮)に私は録画魔法の映像を

 一つひとつ見せた。


「あなたのその癖は一生治らないと思うの。あなたは私には全くの赤の他人だからどうでもいいんだけど、それでも犠牲者ー浮気相手の配偶者がこんなにいるのは見過ごせないわ」


 私は制裁することにした。

 奥様パンチを元夫(仮)の顔面に繰り出した。


 鼻を中心に顔面がへしゃげる

 唯一自慢の男前が台無し。


 怪我は私の回復魔法で治すことができる。

 でも、完全には直さずほっておいた。


 鼻骨と前歯が粉砕されたので、元には戻らないだろう。

 女性関係が今後難しくなるのは間違いない。



 ただ、意外にも普段は空気の舅が激怒した。


「男の顔に傷をつけるとはなに事じゃ!」

 

 意味不明だ。


「ここから出ていけ」


 あら。

 お怒りのようね。


 村の経済も好転させたし、潮時かもね。

 いつまでも私に頼りっきり、というのはよくない。


「わかりました。お世話になりました」


 ごめんね、村のみんな。

 ここにいられなくなりました。


 一応、大量の肥料や飼料と魔石を渡しておく。

 農民全員に。

 多分、5年程度なら楽に暮らせるはず。



「なあ、奥様がいなくなるんだがどうする?」


「あの領主様の村経営に戻るんだろ?おら、やっていけねーぞ」


「だな。あんな辛い目にはもうあいたくないぞ」


「どうせ辛いのなら、俺はどこかの荒れ地で開拓村を立ち上げるぞ」


「オレはツテを頼って街で暮らしてみるわ」


「せっかく奥様が色々くださったからな。しばらくはやっていける。この機会に村を出てくわ」


 農民たちは村から逃亡し始めた。

 そもそも、バロー家の経営は非常に過酷だった。

 その時代にはもどりたくない。


 それなら、どこかの荒れ地で新たに開拓村を立ち上げよう。

 あるいは街に行ってなにかの職につこう。

 そうしてみんなが村を出ていった。


 途端に左曲がりになる村経済。

 半年後には、荒野のような村になってしまった。

 舅たちがどうなったのかは私にはわからない。



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