表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/54

食糧採取

【食糧採取】


「ボス、今日も頼むよ!」


 孤児院の毎日は大部分が食糧採取に費やされる。

 私は採取チームの中心として大活躍している。


「まずは木の実採取」


 森へ行って木の実とか採取する。

 森はあんまり奥に入れない。

 奥に行くと、怖い魔物とかがいるから。


 でも、誰にでもできるし孤児院の分ぐらいなら

 毎日採ってもなくなることはない。



「次は川魚」


「ボスの怪力はすげーよな」


「人間やめてるよな」


 子どもたちは平気で私をくさす。

 最初の頃はいちいち相手してたんだけど、

 今はめんどくさいので聞き流している。


 川魚はもうお馴染みになった。

 衝撃拳で一気取りするから楽なんだよね。

 でも、取りすぎると魚がいなくなっちゃうから、

 1週間に1回ぐらいにしている。

 

 川辺で焼き魚にしたあとは、

 干し魚にしている。

 干し魚っていうか、燻製。

 数時間ほど魚を燻す。



「ボスは怪力だけど魔法もすげーんだよな」


「火・水・風・土魔法のどれでも使えちゃうんだから」


 この会話は鳥を狩るとき。

 私の魔法がだんだんと強力になり、

 20m程度の距離なら魔法で鳥を射抜けるようになった。

 4属性全部使用可能よ。


 拳は強力すぎて、残念ながら狩りには使えない。

 吹き飛ばしてしまうのよね。

 威力コントロールは今後の課題だわ。


 でも、たまに出くわす猛獣とかには有効だ。

 イノシシとか熊とかね。

 怖いので最大出力で吹き飛ばしてしまう。

 獣の捌き方もわかんないし。



 あと、魔物にも遭遇した。


「ボス、スライムの狩り方知らねーのかよ」


「こんなの常識だぜ」


 スライムはどこにでもいる。

 スライムをやっつける方法は一つしかない。

 尖ったものでスライムを突き刺し、

 中の核を壊す。

 これは子どもたちに教えてもらった。

 

 魔法は効かない。

 殴ってもだめ。

 切るのは多少効果があるけど、

 私達レベルではかすかな効果しかない。


「スライム狩りの美味しいところは魔石だよな」


「俺たちみたいな子供は、スライム狩りでお小遣い稼ぎするんだよ」


「お小遣いっていうか、親に取り上げられるのも多いけど。俺たちは孤児院にお世話になってるから、半分は教会に寄付してるけどな」


 魔物は魔石を落とす。

 スライムの魔石は砂粒のように小さいのだけど、

 市場で売れる。


 まあ、一個10Gぐらい。

 Gはギニーと呼ぶ。

 体感だけど、前世日本と同じような価値がある。

 1G=1円って感じ。

 例えば、小麦1kgで数百Gだ。


 ただ、給料が安いらしい。

 1日働いても数千Gしかもらえない。

 そもそも働き口が少ないという。

 せいぜい、稲刈りとか。

 畑を耕すとか。

 季節限定の重労働しかない。



(おい、ゴブリンだ)


 急に先頭の子供がこちらをふりかえり、

 小声で注意を促した。


 ちょっと森に入ったときのことだ。

 向こうはこちらに気づいていない。


 身長は私達と同じぐらい。

 1mと少し。

 顔は醜く、可愛げが少しもない。

 というか、残忍そうで知性がまるで感じられない。


 腹が出てる。

 色が緑。

 耳が尖ってる。

 ハゲ。

 ガニ股。


 でも、力は人間の大人よりも強いという。

 あと、超攻撃的な性格で、

 人を見たら一目散に襲ってくる。

 ほとんど引くことがない。


 私はゴブリンに出くわした瞬間、

 怖いというよりも醜悪さにムカムカして


「暴風拳!」


 で吹き飛ばしてしまった。

 まあ、あれはない。


「ゴブリンって、かなり獰猛で見たら一目散に逃げろって言われてるんだけど」


「ボスにかかっちゃただのゴミだよな」


「ていうかさ。森が広場になっちゃったよ」


 暴風拳。

 幅10m、長さ100mに渡って、

 ごっそりと森を開拓してしまった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ