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私アイスクリームです

私の前に現れた少女は溶けかけていた。


「溶けてしまいます、私溶けてしまいますけど?」


「うーん」


「あなたも暑さで脳みそ溶けてんじゃないですか?」


「うーん」


「あダメだこれは本当に飛んでしまっている、煽りに何も反応してこない...」


そう言うと彼女は宇宙船らしきものからアイスらしきものを蒸気をまといながら持ってき(ドライアイス)かもしれない。


彼女はアイスホルダーに詰め込んだ、そう彼女の腰周りには銃を入れるようなアイスのホルダーが付けられている。


なんで?!何なのこの子は?


「地球を温暖化から救いに来ました」


「温暖化?!その容姿からは想像つかないような立派な理由ね?」


彼女は見た目12、3歳水色の髪の毛で溶け気味、こんなよく分からない状況を飲み込めているのは、地球温暖化のある意味恩恵と言っても過言ではないかもしれない。


そして彼女は私の家に泊めて欲しいと言い始めたではありませんか。


「私の家の冷蔵庫ちっちゃいよ?」


「構いません、私をアイスの子とでも思ってますね?」


はいそうです。


「ううん、なんか色々複雑な事情があって地球まで来たんだね?」


私宇宙人が現れてもあまり動じ無いことを確認。


「友達も呼んでいいですか?」


「?構わないけどどんな子なの?」


「私の親友でいっつも一緒にいます、可愛いです」


「おお可愛いのならOKグロ、キモ以外なら大丈夫」


そう言うと彼女はアイスクリームを頭に立てて何か始めた。


「ズーズーズー」


口で言うんだ、意外めっちゃ物理的なんや」


「うお寒い」


私はとある地方に住んでいるのだが、明らかに気温が下がっている、肌感ではなく温度計を見ても実際に下がっているっぽい。


「かき氷ちゃん!」


安直〜 へぇまんまな名前なんだ


「よろしくよろしくお願いしますとも」


今度も溶けてる!


「やっぱり地球は熱いの?」


「うーんまぁ大丈夫ですけどね」


そういった彼女は出会ってから既に半分程の大きさになろうとしていた。


「宇宙人ってさ意外と学ばないのかな?前例とかあるはずじゃん?」


「いえ地球には皆近づかないのです、何故なら地球には昔雪女が存在したからです」


「へぇ雪女そんなやばいの?」


「氷河期と呼ばれる時代はみんなあの子のせいですよ?」


「スケールでか!君達よりやばいのもう既に地球にいるんじゃん」


「えぇバランスが大事なのですよ、地球という星は私の様な寒生物から温生物まで暮らせる数少ない惑星のひとつなのですよ」


へー知らなかったなぁ、確かに地球って住みやすそうではあるけどっていうか誰も宇宙人について疑うメンバーが一人もいないこの状況どうよ。


「あんた達を泊まらせて何か私たちにメリットはある?」


「ありますよ?アイス食べ放題ですし、クーラーもいらないですね」


「火傷も基本しないです、何故ならスグ冷えるから」


それなら火もそもそもつかなくね?


「ご安心ください地球は火を使う料理だけではありませんよ!」


なんやこの子は何で地球側のアレやねん。


その後我が家に向かって車を発進させたのだが。


「暑い....とても暑い...」


「ごめんごめん、車の冷房ってしばらくしないと効かないんだよ...」


「全くしょうがないですね」


そう言うとかき氷娘がポーチみたいな物から、氷をとりだして。


「はいどうぞ」


謎の力で一瞬で昇華されそれは空気を冷やしつくした。


「ホワイトアルバムじゃねぇだよ!、冷やすっていっても限度があるだろ!」


「私達ではこれくらいが住みやすいのです、常備セットなのですよ」


「窓が凍って前が見えない」


氷が内側を覆うなんて考えた事もないわ!と言うより


「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ」


「どうしたらいいんですか?」


「前!前をみえようにどうにかして!貴方達はわからないけど私は百パー死ぬ!」


「わかりましたしょうがないですね、氷ちゃんやろ?」


「ど、どうやって?」


いや知らんのかいなんてツッこんでいると、アイスクリームな少女は前に体を乗り出し。


「どりゃああああ」


なんとガラスに穴を開けたではありませんか、視界良好です。


「あああああああぁ私の新車がぁああああ!!」


「デストロイモードのオプションですね」


「そんなオプションねぇよ!地球エアプ野郎!」


「私の星ではオープンカーしか走っておりませんので」


「オープンカーにもフロントガラスはあるわ!お前そっちの星でもエアプ野郎だろ!」


「エアプって何です?」


「エアプすら分かってなかった!」


そんなこんなで着いたのは食卓に食事が並び始めた頃であった。


「またこんなに遅く帰ってきて...本当に罰当たりな子だね」


「ごめん母さん」


「ちゃんと自分で生計も立てず、かと思えばこうやって夜遊びばっかして...」


「違う!私は....」


私の情けない声が部屋に響くそこには何も人間的な好意は存在しない空間であった。


そう人間的な好意は。


「すみませんお母さん私達のせいで遅れてしまったのです。」


「ごめんなさい」


2人の少女は真摯に謝罪した。



「誰この子達は?もしかして子供でも出来たのかい?」


呆れ気味な母の言葉に蔑視されてる雰囲気が伝わってくる。


「いえ!私達はですね...」


そういうと彼女らは目を合わせ。


「皆を幸せにしに来ました!!もちろんこの家もですよ!」


そういうとクルクル回り始めた、おかしくなって私も笑ってしまった。


「この子らお前の若い頃そっくりね」


「何言うてるの?こんなだった?」


「あんた若い頃から全然成長しとらんよ、覚えとらんの?」


「成長してますから!」


「どうだか」


少しだけ母が笑ったように見えた、いつぶりだろうか母のああいった顔見るのは。


「咲さんも笑いましたね?笑うと美人さんだ」


この部屋はアイスクリームに暖められたようだった。




読了ありがとうございました、ぜひぜひコメント、アドバイス等などお願いしますね。

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