朝
登場人物
・アリーダ
・ルカナ
朝になり小屋の扉にノックの音がする。
マリード達だろうか?
それにしては予定の時間より早い気がする。この世界には時計というのはないが2つの太陽でだいたい何時頃かわかるようになっていた。
太陽の傾き加減により時刻がわかる仕組みであった。
前の世界でもそういった時間の調べ方があるのだから、この世界でも同じようなものだと思う。寝ぼけ半分に俺はノックをした扉を開けた。
「はぁーい、どなたですか?」
眠そうな声で俺はノックした相手をみた。
その相手は、全く知らない人物であったので俺は扉を閉めようとした。
「ちょっ…ちょっと待って嬢ちゃん…」
明らかに怪しいその男の顔は笑顔と苦虫を噛んだ顔をしている。
その男は扉に足を挟み焦っているようだ。
「新聞は間に合ってます…」
寝ぼけているのか日本にいた時の感覚で扉を閉める。だが男の足が挟まり、なかなか扉が閉まらない。
「ちょっ…ちょっと…嬢ちゃん」
(うん…明らかに変質者に違いない)
仮にも俺はハイエルフの美少女である。
その俺を見て男は扉に足を挟み中を覗いていた。
そんな時、扉の反対に更に覗きこむ姿が見えた。
それは女の人であった。村の人だろうか?
質素な服だが、それなりに綺麗な服を着ている女の人である。
「ちょっとアンタ!お嬢ちゃんが困ってるじゃない」
「だって嬢ちゃんが話を聞かないからさぁー」
どうやら、この二人は夫婦のようであった。
「ちょっと、ごめんね。お嬢ちゃん、この中にエリア様っていない?ちょっと警備の人が見たって言っててお礼がしたいのよ。私の名前はアリーダ。そして、この男が私の夫でルカナっていうの」
どうやら俺の勘違いであった。目も覚めてきて、ようやく思考が回復してきた。
「エリアなら、ここにいるよ」
一瞬、二人の顔が驚きの顔を見せたが俺は気にせず扉を開けた。
「おーい、エリア。アリーダさんとルカナっていう人がエリアに会いたいんだって」
その言葉に寝ていたエリアが起きて扉の近くまで来た。
「おいっ嬢ちゃん。俺の名前は良いとしてエリア様に、さまをつけないとは礼儀がなってないぜ」
そんなルカナという男に扉にきたエリアが言った。
「あらっ、ルカナじゃない。それにアリーダさんも」
二人はエリアに頭を下げた。
「ルカナ…この方は良いのよ。私達の救世主様よ」
「またまた…エリア様…冗談がうまい」
「本当の事よ」
「えっ…」
その言葉にルカナ、アリーダの二人は驚いた顔をして声をハモらせたのだった。




