味見
祭りも終わろうとしている。
今日も盛大に盛り上がっているようだ。
もうすぐ祭りも終わりであるが俺の懐は豊かになり良い気分である。
商人のマリードとポーションと紙や金を交換したり診療所のムスクとは残りのポーションを金20枚と交換したりガラスを作ったりと忙しい日々を過ごしていた。
ムスクとの売買は俺の未熟のせいで損をしたのだが、ガラスの入れ物はマーズがほぼ一人で作っているので問題はない。
(俺には、ちゃんとカネが増えているので問題ないのだ)
金は、いざというときの為にたくわえルメリシカ王国に少しだけだが寄付もした。おかげで王城以外の所でも顔が少しは知れわたっていた。
そんな中で沢山の商人達からポーションの事でも顔が知れていた。
なんでも俺が作ったポーションの効き目が良いらしい。
普通ポーションは身体にかけて治すのだが飲む者まで現れた。
その飲んだ者の話では凄くさっぱりとするみたいだ。
それが本当なら炭酸を入れたら美味しいかもしれない。
だが、この世界で作るのは難しいだろう。
二酸化炭素を水に溶かす事ができれば良いのだが、そんなうまい話はなかった。
ただ化学反応を使えばできそうではある。
その為の薬品があれば、いずれは作ってみたいと俺は思っている。
顔が知られれば何かしら情報が手にはいるかもしれないので、のんびり待つ事にした。
祭りが終わりに近くなると俺も式典の準備のお手伝いをした。
といってもマーズのお手伝いをしているだけである。
エリアからは俺に何もしなくても良いと言われているが俺も魔族のミーシャと同じで退屈が嫌いなようだ。
マーズのあとについていき今も手伝いをしている。
今日は式典用の酒を作っている。
このルメリシカ王国の特産はなんといってもワインである。
ただの葡萄を腐らせ自然発酵させ作ってるだけのようだ。
作るといっても出来あがっているので、ようは味見であった。
式典にだせる酒であるのか俺が確かめているのだ。
マーズは呆れているが久しぶりの酒なので、ちょっとは良いだろう。
日本では、あまり飲まなかった。
嫌いではないが酔うと次の日など頭が痛くなるのだ。なにより俺は酒に弱かった。少し飲んだだけで顔が真っ赤になる。
それに比べ、今の俺は酒に対して強い事が分かった。味見程度だが嗜む。
それを横で見ているマーズはというと味を確かめる仕事として手伝っているのだった。
なんでもマーズは味覚感覚が優れているとの事である。




