少年
登場人物
・キア=カナタ 黒髪の少年
ぶらぶらと歩き魔獣石を買ってくれる所を探したが高価なものらしく売れなかった。ルネの村で使えない理由が分かった気がする。
しばらくエリアと二人で歩いていると前方に1人の男の子が道の前方にいて座っている。歳は今の俺と同じぐらいだろうか。
黒髪で村人が着ているような質素な佇まいである。ここに来て黒髪は珍しい。
ちなみに俺の髪はブロンドだ。
ルネの村やカラムの街の人々をみても黒い髪の人はいなかったので俺はつい、その少年に話しかけた。
「やぁー。水の神殿って、こっちであってる?」
エリアに案内されてたが今は1人で考え事をしているのか上の空である。
俺の問いに少年は言った。
「うん、合ってると思うよ。でも気を付けてね」
そう言うと少年は俺の下を指差した。下には黒い石が落ちている。
そうグリフォンを倒した時の魔獣石であった。
落ちないようローブにくくりつけてあったが落ちてしまったらしい。
「ありがとー。少年」
「少年じゃないよ。それに君も同じぐらいの歳じゃないか」
たしかに俺と少年は同い年ぐらいなので違和感がある。
「じゃあ、君の名は?」
黒い髪は珍しいので、もしかしたら異世界からきた日本人だと嬉しい。
だが少年は偉そうな態度で名乗った。
「俺はキア=カナタだ。君は?」
胸を張り少年キアは答えた。
異世界人でもなく日本人でもないと分かった俺はキアに残念そうに答える。
「斉藤一吾だ」
「サイトーイチゴ?」
キアという少年は俺の名前に少し驚いていた。
俺は魔獣石を拾い銀が入っている袋にいれた。
(これなら落ちないだろう…)
袋にいれる魔獣石から少し熱を感じたが砂漠の中を歩いていたから、その影響もあるだろう。別れ際、少年キアは
「気を付けてねイチゴ!」
と念を押され手を振り俺達と別れた。
少年キアは、離れても俺達の方へ手を振っている。
俺は少年キアに気に入られたようだ。
手を振る姿は笑っていたような気がしたのだが、このとき俺はその笑いに意味があるとは気がつかなかった。




