説明回という名の茶番
設定等をキャラ達が喋ります。
こういうのが苦手な方は読み飛ばし推奨です。
「色々せつめーいっ!」
「ど、どうしたのササちゃん。急に大きな声出して……?」
「いやー、今更ッスけど、世界観とか説明不足なところが多々あるので、時々説明を入れようかと思ったッス」
「せ、世界観? 時々説明? えと、誰に?」
「と、いう訳で、はいシュシュ質問」
「ええっ! きゅ、急に言われても――」
「あ、当然この空間は|本編とは何の関係も無い《・・・・・・・・・・・》ので、安心するッス」
「この空間とか本編とか……何言ってるのか全然分からないよ」
「気にするなッス! いいから質問するッスよ!」
「えぇー……じゃ、じゃあ、この大陸にはいくつの国があるの?」
「はい、質問頂きましたッス。まず、この大陸は『レンデ大陸』っていう名前ッス。大小様々な国があるッスけど、特に大きいのが五つあるッス。『中央国ハーシルト』『森林国ウルバリアス』『獣人国ダンザロア』『鉱山国キンザンコ』『産業国ブロングル』これらは『五大国』と呼ばれてるッス」
「まぁ知ってるけど……あ、じゃあ、折角だから各国の説明をお願いしても良いかな?」
「もちろんッス。まぁ、じっくりやるとキリ無いッスから、簡単に。まず『中央国』ッスけど、ぶっちゃけて言うと、中世ヨーロッパッスね」
「え? え? 中世ヨーロッパ? 何言ってるの?」
「うん、シュシュ。この空間ではね、良いんスよ。何を言っても」
「えぇ……?」
「で、『中央国』は見た目を気にする国というか、建物の装飾が綺麗ッスね。中央と言うくらいッスから、他国との貿易の中心地点になっていたッス。だから市場は潤い、国は発展。満たされていくとヒトは豪華さや華やかさを求めていくんスねぇ」
「へぇ~……私は行った事無いからしっくり来ないけど、綺麗な街並みなんでしょうね」
「そうッスね。整った街並みは、ウルバリアスでは見れない美しさがあるッスね」
「行ってみたいなぁ……」
「いずれ行けるッスよ。楽しみにしとくッス。じゃあ次、『森林国ウルバリアス』ッス」
「ウルバリアスは分かるよ~。聖樹セイグドバウムを中心に、巨木が集まっていて、その上で生活する国だよ」
「うんうん、そうッスね。じゃあ、特産品は何ッスか?」
「特産品ねぇ……ラカウでは野菜を作ってたけど……あ、キノコ類が確か高く取引されるって、食料品屋のドーズさんに聞いた事があるような」
「……そうッスね。首都や国外に輸出するから、ドーズの店頭に並ぶ事は殆ど無かったッスよね……それなのに、私の所に持って来るなんて――」
「あ……えーと、獣人国! 獣人国はどんな国なの? ササちゃん!」
「……『獣人国ダンザロア』は、まぁ、その、質実剛健と言うッスか、中央国とは反対に質素な感じがする国ッスね。決して貧しい国という訳ではないんスけど」
「へぇ~。獣人さんの国って事は、獣人さんしかいないの?」
「そんな事は無いッス。国民の八割~九割は獣人ッスけど、獣人じゃないヒトもいるッスよ」
「そうなんだね。私、獣人のヒトはササちゃんしか知らないから……」
「獣人国以外では、ほとんど獣人は住んでないッスからね。住み慣れた自国を離れて他国で暮らそうなんて、獣人に限らずそうそういないッス」
「そうだよねぇ。私だってエータさんと出会わなければ、ずっとウルバリアスに居ただろうし……」
「うんうん、わざわざ魔物の蔓延る領地外に行くなんて、商人くらいッス。あ、ちなみに『獣人国ダンザロア』の特産品はウォルドブ酒と干し肉を始めとした食料品が多いッスね」
「干し肉かぁ。ウルバリアスではお肉はあんまり手に入らないから、高級品なのよねぇ」
「うんうん。私は結界の外に出て、魔物狩ってたッスけど」
「そんな事するの、加工屋のササちゃんくらいだよ……」
「さて、次は『鉱山国キンザンコ』ッス。獣人国と似た雰囲気の国ッスけど、この国は首都に集中的に財が集まっていて地方は貧しく、首都が栄えている国ッス」
「そうなんだ……じゃあ貧富の差が激しいんだね」
「そうッスね。でも、鉱山で働く事が生きがいのヒト達ばかりッスから、あんまり問題にはなっていないみたいッス」
「ふぅん。不思議な感じだね」
「まったくッス。もっとガッツリしっかりドッカンと、貪欲に富を求めれば良いのにって思うッス」
「まぁ、そんなに激しく無くて良いと思うよ……」
「特産品は鉱石系が主ッスけど、加工技術も高いッスから、特注で武具や日用品を作る事が多いッス。私も加工屋で使っている刃物は鉱山国製ッスよ」
「何か、汗だくで働く筋肉が凄いオジさんが想像できるよ」
「その想像に近いと思うッスよ。そして最後――」
「産業国、だね」
「そうッス。『産業国ブロングル』は、数十年前から国交を断っているッス。強大な壁を築き、開く事はほとんど無いみたいッス」
「へぇ~……どうしてなの?」
「うーん。それは私にも分からないッスけど、高い産業技術を活かして、何やら怪しげな研究をしているという噂があるッス。近年では、『技術国』なんて呼ぶ輩もいるッスね」
「そうなんだね。色んな国があるんだね」
「今回は簡単に説明したッスけど、それぞれの国の軍事状況や、地理等、まだまだ色んな情報はあるッス」
「凄いなぁ、ササちゃんは」
「にゃっふっふ。もっと褒めるッス」
「あ、五大国以外の国は、どんな国があるの?」
「そうッスねぇ……面白い国だと、『知の国ナイヴィア』なんてのもあるッス。この国は通り名にあるように、知識を求めるヒト達で建国された国ッスね」
「知の国かぁ。魔法の研究とか盛んそうだね」
「そうッスね。魔法の研究はかなり行われているみたいッスけど、建国から住んでいるような古い家々に方々は、代々伝わる魔導具を秘匿し、滅多に外に魔法を見せないらしいッス」
「折角研究してるのに、色んなヒトに教えないなんて、勿体無いね……」
「そうッスよね。魔法技術や知識を売れば、お金になると思うッスけどねぇ。にゃふふ」
「また儲ける事ばかり。ササちゃん、目がお金になってるよ」
「っと。私とした事が。気を取り直して、もう一国くらい紹介するッス」
「うんうん、お願いね」
「最後に紹介するのは、『砂の国ポズチエ』ッス。この国は、鉱山国の端の方にあって、厳密には独立国家としては認められていないッス」
「え? どういう事?」
「そのままの意味ッス。『砂の国ポズチエ』なんて国は無いッス。そこに住むヒト達が勝手に国を名乗っているッス。なので、国家間では鉱山国の領地として扱われるッス」
「そんなの、鉱山国の偉いヒト達が許さないんじゃないの?」
「許しては無いんスけど、まぁ、鉱山国的には『砂の国ポズチエ』の周囲には鉱山も無いし、特に害がある訳でも無いし、放置って感じッスね」
「良いんだ、それで」
「まぁ、鉱山国のヒト達が良ければ良いんじゃないッスかね」
「ふぅん。本当に色んな国があるのねぇ」
「まだまだ小国はあるッスけど、今回はこの辺までにしとくッス」
「うん。ありがとうね、ササちゃん」
「にゃふふんっ。次回は誰が何を説明してくれるか、楽しみにしとくッスよ?」
「え? 次は私達じゃないの?」
「残念ながら違うッス。まぁ、また二人でお喋り出来ると良いッスねぇ」
「そうだね。今度はエータさんも入れて三人とか」
「そんなの、シュシュが嬉しいだけッスよ」
「べ、別に私、う、嬉しくなんて……」
「はいはい、じゃ、この辺で閉めるッス~」
「ちょ、ササちゃん、私本当に嬉しくなんて――」
「分かったッスから、もう閉めたんスから――」
「えー誤解が――」
「誤解じゃ――」
「――」
「――」
説明回は時々入るかもしれません。




