表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

片想い

作者:

―ねぇ、君はもう気付いているのかな。


ずっと燻り続けていた想い。告げることなく、静かに、心の奥底へと沈んでいく。

今のままが、お互いに一番幸せなんだ。

普通どおりに過ごしていく、この関係が。




いつもと変わらない教室。

隣に座った君が、眠そうな顔で授業を受ける。そんな表情を見つめながら、気付かれないように少し笑う。

時折見せる欠伸が、普段の大人びた様子とは違って一層おかしく見えた。


いつだったからか。

「好きかも、しれない」だなんて思い始めて。

気がつくと、その思いは止まらなくなっていて。

君と一緒にいる時が、一番幸せだった。楽しそうに笑う顔を見るのが楽しくて、ただそこにいるだけ嬉しくて。

この気持ちは、恋ですか?


なんてことない動作で君の手が触れると、慌てて離す自分がいた。大して意味のないことなのに、それがどうも意識してしまって。遅れて触れた指先が熱くなるのを感じた。

もし叶うことなら、ずっと一緒にいたい。言うだけなら、少し勇気を出せば簡単だろう。でもそれではもう、元の関係には戻れない。

だから。

だからせめて、話しかけるだけの勇気を。


臆病な私に、どうか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ