Hundred million tools
始まりの始まりに過ぎないということです。
時が止まった。そして、アナウンスが始まる。
アキュシア「グッモーニングエブリワン!御託は並べず本題に入ろう!テメー等は選ばれた!ケヒヒヒッ!今テメー等が手に持っている物、それが武器だ!エントリー人数は一億人!テメー等にはその中で一番を決めてもらうぜ!ケッヒヒヒ!!選ばれなかった奴ァ・・・また今度!!!ケヒヒヒヒヒッ!」
それは、
課題を忘れた学生が『シャーペン』を握った瞬間訪れた、
広告代理店に勤める社会人が『模型』を手に取った瞬間に訪れた、
帰る家を失った女子高生が気休めに『チーク』を万引きした瞬間に訪れた、
好奇心過多な小学生が『ネジ』を拾った瞬間に訪れた、
非日常に憧れ続けた十五歳が『日記帳』に触れた瞬間に訪れた、
円満な家庭に帰ろうとした主婦が『雑草』地帯で転んだ瞬間に訪れた、
人と関わるのが苦手な少女が『包丁』を握り締めた瞬間に訪れた、
将来の夢を諦めきれないサラリーマンが『ガム』を掴んだ瞬間に訪れた、
製鉄所で働く男性が『鉛』を持ち上げようとした瞬間に訪れた、
犬の散歩をしている老人が『綱』を握り直した瞬間に訪れた、
多忙な芸能人が『鍵』を取り出した瞬間に訪れた、
秘密多き聖職者が『古文書』を引き出した瞬間に訪れた、
部屋から出る気のない引きこもりが『フィギュア』を撫で回した瞬間に訪れた、
園芸を嗜む女子大学生が『ホース』で水を撒いた瞬間に訪れた、
スランプを迎えたアーティストが『ピアノ』を弾いた瞬間に訪れた、
タネも仕掛けも見破れない手品師が『ハンカチ』を洗濯から取り込んだ瞬間に訪れた、
規律に背かない裁判長が『槌』を叩きつけた瞬間に訪れた、
今を顧みない青年の掌に『木の葉』が収まった瞬間に訪れた、
人里離れた山に住まう女の子が『水』に手を浸した瞬間に訪れた、
勉強熱心な学級委員長が『CD』を選んだ瞬間に訪れた、
眼鏡屋の店長が『バッテリー』の損壊を発見した瞬間に訪れた、
プロ野球選手が『バット』で素振りを始めた瞬間に訪れた、
二面性のある男子が『扇子』で自分を扇いだ瞬間に訪れた、
空が好きな旅人が『桜』を摘み取った瞬間に訪れた、
一匹狼な有職少年が『ライター』で火をつけた瞬間に訪れた、
かくれんぼをしている男子が『土』に手をついた瞬間に訪れた、
情熱溢れる剣道部が『竹刀』を抜いた瞬間に訪れた、
多感な演劇部員が『モデルガン』に弾を充填した瞬間に訪れた、
京都の風景に見とれた無職の男が『石』を拾い上げた瞬間に訪れた、
職を愛する獣医が『麻酔』を打った瞬間に訪れた、
人との関係に後一歩踏み込めない心理学者が『カルテ』を渡された瞬間に訪れた、
一瞬の数秒。
彼らはこれから運命に翻弄される。
これを読んでいるあなたも、その一人かもしれない。
『スマートフォン』『マウス』『タブレット』。それらにはどのような力があるのだろうか。
アキュシア「じゃっ、開始!ケ~ッヒッヒッヒ!」
選ばれなかった人は、また今度。




