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ギャップ萌え 倫子  作者: 撫環(ぶわ)翼
9/10

第八章〜

時間がかかっています。書かせていただきます。お読みになっていただけましたら幸いです

ショッキングタイフーンとやらを受けた僕は、敢え無くそこに崩れ落ちたのだが、それでも意識だけは保っていたのだ。倫子が歩み寄ってくる足音がした。

ああ!倫子!こっちに来てくれるのかい?嬉しいよ。早くきておくれ。

僕は思った。気絶したふりをしながら。息遣いで彼女が僕の(かたわ)らにしゃがみ込むのがわかった。

──なにをするつもり?

僕は期待しながら緊張した。なにしろまたま、倫子はお怒りモード全開中であるハズなのだ。

額に触れる異様に冷たい指先の感触があった。僕はハッとした。何をするつもりだ?とどめを刺すつもりか?

僕は覚悟を決めた。彼女にやられるのならそれでもいいような気がしていた。

しかしそれ以降進展がなかった。指の動きは ピタリと止まり、まるで僕の額をいつくしむかのように優しく静止しているのだった。

気絶のふりを続けている僕は目を開けることもできなかった。まず彼女の気持ちがわからないからだ。下手に動くことはできなかった。

金箔の時間が続いた。彼女の息遣いだけが聞こえた。静かな 息づかいだ。

嗚呼!倫子。君は美しい──。

この気持ちが伝わってくれ!僕は願った。

以心伝心というものがあるかどうかは知らなかったが。

と、突然。

「スペシャルマーベリック」

倫子が呟いた。技の名前だろうか?やっぱり僕にとどめを刺すつもりなのどろうか?それほど彼女は怒っているのだろうか?

──嗚呼!好きだよ!大好きだ!

思ったその時だった。

「あら!そお?」

彼女が呟いた。

え?

「そうなの?嬉しいわ」

へ?は?

僕は思わず目を開けてしまった。

になっていただきまして誠にありがとうございました。次、書きます。

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