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新生活

作者: 箱島

日本を出て台湾へ留学した私、待っていたのは寮での共同生活であった。

部屋が臭かった。耐え難いほど臭かった。湿った雑巾のような、生乾きの洗濯物の匂いが部屋の隅々にまで染みついている。そのもとを辿ると、私のルームメイトが干す洗濯物だった。

「洗濯もろくにできないのか」と一瞬呆れかけたが、ふと気づく。私は彼が洗濯物を干すのを一度も見たことがない。そういえば、週末になると彼はいつも家に帰る。もしかすると、彼の母が彼の洗濯を全て済ましてくれるのだろう。洗濯機を回し、干して、たたみ、綺麗にしまってくれる。そう考えると、急に懐かしくなった。私も日本を出る前は、洗濯の仕方も知らなかった、気がつけばいつも丸まっていた服は綺麗に畳まれていた。ルームメイトの生乾きの洗濯物を見ながら、私は自分の洗濯物を黙って手に取った。母に洗濯物を頼みたくなった。

日本帰りたい

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