翼が生えるタイプのJK(掲示板あり)
【黒煙の暴君】PK討伐隊スレ2【全滅】
1.名無しの討伐隊員
やべぇよ、あいつやべぇよ……。
前スレ:https://******************
>980次スレお願いします。
2.名無しの野次馬
なにがあったし。
3.名無しの討伐隊員
一方的にボコボコにされて全滅した。
4.名無しの野次馬
はぁ!? 盗聴対策で詳しくは知らないが、ちゃんと対策とって、百名以上いたんだよな?
5.名無しの討伐隊員
>4
その通りだ、ウィンドブラストで黒煙を散らす要員も揃えたし、物理耐性の高い金属鎧を集めた。
総勢124名の討伐隊だった。
だけど、なんの成果も得られませんでしたー!!
6.名無しの野次馬
oh……ってそれ何年前のネタだよ。
7.名無しの野次馬
映像は!? 映像は無いのか!?
8.名無しの討伐員
一応あるぞ、黒煙で不鮮明だが……。
https://****************
9.名無しの野次馬
異様な速さとステゴロの筋敏二極型のビルドっぽいな……。
10.名無しの討伐員
バリバリのバリバリに魔法使われたぞ。
https://***************
11.名無しの野次馬
どうなってんだっ……。
12.名無しの討伐員
雷属性の全体攻撃?
みたいなのと、スタン攻撃で動けなくされてほとんど無抵抗な状態でなで斬りにされた。
13.名無しの野次馬
黒煙の暴君ってそんな強かったのか……。
14.名無しの討伐員
いや強い弱いっていうか……一方的にやられすぎてそもそも戦いの土俵に上がれないんだよな。
15.名無しの討伐員
>>14
それな!
まぁ俺は普通に戦えても勝てない自信があるが……。
16.名無しの討伐員
ていうか、攻撃力とか機動力云々以前に、挙動が怖いんだよな。
腹の底から込み上げてくる様な恐怖を感じる。
17.名無しの討伐員
>>16
禿同、ゲームのはずなのに、本当に殺されるんじゃ無いかって殺気を感じる。
18.名無しの討伐員
キルの瞬間、すげぇ嬉しそうな表情してるんだけど、どっか怒りみたいなのを感じるんだよな。
純粋に恍惚とした表情を浮かべてるだけならそういう人種なのかなってだけなんだが。
19.名無しの野次馬
おい、今日のハイライトに黒煙の暴君討伐戦が一部上がってるぞ!!
https://laf.jp/usodayo/news?date=25220409&page=1
20.名無しの討伐員
おい、おいおいおいなんだよこれ……。
相変わらず黒煙でシルエットしかわからないけど、雷掴んで投げつけてるじゃねぇか!
どんなスキルだよ!
21.名無しの討伐員
なんていうか、もう1人だけやってるゲーム違くね?w
周りを吹き飛ばしながら一方的に攻撃決めてジャンプして範囲攻撃ってもう無双ゲームじゃん。
22.名無しの討伐員
>>21
わかる、実はこいつ、運営が用意したプレイヤー風のイベントNPCなんじゃ無いか?
23.名無しの野次馬
あり得る……これはいくらなんでも強すぎる。
24.名無しの討伐員
最後、死体の山の上で高笑いしてるのかもう完全にレイドボスで草。
25.名無しの討伐員
あれ? もうイベント始まってるんだっけ?
俺の記憶ではあと5日ぐらいあったと思うんだが。
26.名無しの討伐員
もしプレイヤーだったら、何レベルなんだ?
トップ層クラスとしか思えないから、犯人は絞れそうなんだが……。
大規模イベント当日、アニー・キャノンのレベルは21だ。今、トップ勢が大体レベル25~29らしいからやっぱりちょっと届かなかったね。
学校の勉強とかもあるし、これはしょうがない。多少のレベル差はパイルバンカーが粉砕してくれる。
「よう、こっちでは久しぶり」
「そうだね、学校では毎日会ってるのに」
フォートシュロフの噴水。大規模イベント前でここを待ち合わせにするプレイヤーも多く、まるで渋谷のハロウィンみたいな賑わい。
挨拶もそこそこに、ヨイニが切り出す。
「で、とりあえず突っ込んで良い?」
「どうぞ?」
「もしかして飛ぶの?」
「あはは、それは流石に無理だよ。これは姿勢制御用! ほら、私の足ってダチョウも参考に入ってるから」
私は腰の辺りから生えている翼をちょっと上下にパサパサと動かしてみせる。現時点での可動範囲はこんなもんだ。
「ああ、確かダチョウは翼で空気抵抗を調整して全力疾走中でもその場で急停止できるんだっけか」
「お、ヨイニ詳しいね! もしかしてセカンドキャラはカオスルーラーにするつもり?」
「あーいや、ちょっと前に動物系の動画でそういうのを偶然見たんだよ。しかし、恐竜の下半身骨格とダチョウの姿勢制御に上半身も弄ってるみたいだし、良くバランス崩壊しないよな」
「まぁ恐竜は鳥の祖先だし、恐鳥類の例とかを考えれば恐竜と地上を爆走する系の鳥類は割と親和性が高いみたいだね。AIの最適化サポートも結構優秀だし」
よし、じゃあ次は私の番だね。
「はいっじゃあ次は私だね!」
ピンっと手を伸ばす私にヨイニが首を傾げる。
「おう?」
「その装備、何処でゲットしたの?」
1週間前の酔いにはまだ初心者装備と大盾のハーフって感じだったけれど、今は立派な全身鎧だ。ゲーム開始直後という事もあって正直めぼしいドロップはもう知り尽くしているんだけど、これは彼の装備は見たことが無い。
「ああ、プレイヤーメイドだよ。イベント終わったら紹介しようか? 性能的にもダンジョンドロップと引けを取らないぞ?」
「グギギ……流石、大規模クランのクランマスター、これがコネクションと情報の格差か……!」
この1週間、私が狩りで悪虐非道の限りを尽くしている間にヨイニも頑張っている。レベリングのパーティで知り合った有力なプレイヤーを中心にクランを結成して、今ではフォートシュロフ最大規模のクランに成長していた。
単体の強さで言えば彼はトップ層と言えるか微妙なラインだけど、行使できる権力を含めるなら最強プレイヤーの一角に数えられる。
ヨイニは最初から集団戦を意識するビルドを目指すって言っていたしね。私は単体特化だから、真逆の道を歩んだんだ。
「イベント終わったらアニーにも紹介するよ。装備を作って貰えるかは本人の気分次第らしいが……」
キルで相手の装備を奪えてもオーダーメイドの装備は作ってもらわないとどうしようも無い。ぜひお願いしたいよね。
「おなしゃす! でも良いの? クランで抱えてる技師でしょ?」
「いや完全に別クランだ。紹介限定とかでも無いし、秘匿する程の情報じゃないよ」
そうこうしていると、私たちの前にアナウンスが流れる。
「まもなく、イベントが始まります。イベント参加中は思考加速により現実世界と体感時間が変化します。イベントに参加しますか?」
フルダイブ型ゲームの代名詞、思考加速! 詳しい原理はわからないけど、プレイヤーの思考速度を一律で加速させて、世界の処理速度もそれに合わせて調整する事でなんやかんや成立するらしい。
過去には色々と問題があったらしいけど、今はなんやかんやで審査に通ると利用できる技術だ。個人利用とか不正利用がバレるとお巡りさんがビビるぐらいの速度ですっ飛んでくるし下手したら国際問題に発展するから注意だよ?
「もちろんいえーす!」
「じゃ、ヨイニもがんばってね!」
「ああ、アニーも!」
さあ、戦争の時間だ。
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