ある日、人類に空から巨大なうんこが落ちてきた。そして、俺の村は滅んだ。神、テメエだけは絶対に許さねぇ
「うんこ! うんこじゃああ! 巨人様がうんこをしよったぞおおお」
世界の北に位置するとある島国。
巨人たちは雪の国から海を渡り、暖かい風に吹かれながら便座に座り糞をする。それは古代のアーティファクト。通称TOIREによって、発酵し、島に住む人々の畑の肥料になったり、家になったり、はたまた島の拡張に使われた。
「うんこく諸島は今日も安泰じゃあああ!」
島を統治する長老は元気に叫んだ。その声と同時に島では新たな命が生まれた。「おんぎゃああああああああああああ!」
「おお! 生まれたぞ! 巨人と人のハーフ! 小人の巨人じゃ! 名をノグソンとしよう!」
こうして男の子は生まれた。やがて男の子は巨人となり、神を倒すことになることをまだこの時、誰もしる故もなかった。
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「北方歴640年 うんこく諸島で古代のアーティファクトTOIREが発掘される。
北方歴642年 うんこく諸島と巨人の国トールが同盟を結ぶ……か。まったくもって信じがたいね。この神である僕が冬眠してる間に神の子たちである人が巨人と同盟を結ぶなどまったくもって不愉快だ」
神と呼ばれる存在は光を放ち、もしみる人間がいたらそのあまりの眩しさに目を焼かれたことだろう。
「こうも寒いと腹の調子が悪いね。どれ……ちょうどいい。神罰を下そうか」
そういうと、神は雲の切れ目から白く輝くお尻を出し、「ブー!」っと勢い良く野糞を地上に放った。
「ドーーーン!」
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「なんだあれは?」
ヒューーーーーーーーーーーーーン! 大規模質量を伴って、空から黒くて大きな塊が、天が一瞬光った後に何かが爆発するような音がしたあと、すぐに落ちてきた。俺はとっさに、近くにあったTOIREの影に隠れた。直後に周りの音が聴こえなっくなって、そのあとすぐに大地が砕ける音がした。次に衝撃波が爆風と共にやってきて、胸が臭さで焼けるような思いをした。
「くせえええええええええええ!」
だが、そんなことよりも大変なことになってしまった。島が黒い糞で潰れてしまったのだ。
「おーい! みんな生きてるか!」
俺は必死に叫んだ。人間である母さんや妹に、村のみんなを探した。だが、誰もいなかった。
「そんな……みんな……俺を一人にしないでくれよ……」
どうしてこうなった。俺はわけがわからなかった。今日も俺は巨人たちのためにTOIREを一生懸命掃除してたってのに。
「島が滅んだ原因……巨大なうんこ……巨人……そうか、これは!」
みんながいなくなった。一瞬で。黒い巨大な糞によって。こんなことができるのはやっぱり……
「ノグソン」
身の丈10mになるだろう男が俺の後に立っていた。
「あんたは? 巨人か」
「いかにも。我が名はミール。島が滅んだ原因は巨人の糞などではない。これは神の仕業だ」
「神?」
「我々巨人は古くから神と敵対していた。そして、古の先祖の氷の巨人が冬を呼び出し、神を氷の斧によって動きをとめて、封印に成功した。永遠の繁栄と平和が約束されるはずだった」
「だが、そうはならなかった」
「我々巨人と人々は繁栄しすぎたのだ。うんこをすることによって、瘴気が濃くなりすぎた。故に冬の封印が解けてしまった。海をみろ」
「するとどうなる?」
「熱海が広がってるのさ」
「つまり、どういうことなんだ」
「氷は熱に弱い。これはわかるな」
「夏に食べる氷が溶けるようなものか」
「そうだ。それがこの島国を起点にして神の封印を解いたのだ」
「……」
「信じがたいのはわかる。今すぐにどうしろとはいわない。ただ、我々は神を倒すつもりだ。トールの山頂にて仲間とともに4月の始まりの夜明けと共に行く。さらばだ」
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「これより神を封印し、人間の子たちを再び大地に取り戻す!」
うおおおおおおおおおおおおおおお! 巨大な一人の指揮官がトールの山頂にて総勢三十名からなる巨人の大部隊を引き連れ、神の地を目指す。
トールの山と神の地はその昔、繋がっていて歩くこともできた。それはひとえに、巨人が神から貰った氷の斧が可能としていた。
巨人が氷の斧を取り出すと、それを雲へと突き刺す。するとどうだろう。雲はみるみる流れを止めていく。まるで雲が固まったかのうように。
「さあ、行くぞ! このミールに続けぇええええ!」
白い大地をずんずんと迷いなく進んでいく。神の居場所はすぐにわかった。神は真っ白く光輝いているからだ。そして、遂に巨人たちは神の元へとたどり着いた。
「愚かな巨人達よ。僕を裏切り、人の子をたぶらかし、あまつさえ、僕が授けた斧をもって、僕を封印した。冷酷な者たちよ。神罰は気に入ってくれたかな?」
「最悪な気分だ。だから、この斧でまたお前を封印して、今度は太陽も来ない場所に封印してやるよ」
「いやだ。いやだ。ここより寒い場所に封印されるとかさ。何考えてるんだい?」
「おうじょうせいやあああああ!」
ミールは氷の斧を神に振り下ろした。それは神の光の体を切り裂き、氷の結晶の柱を作り出した。
「ぐわあああああああああああああ! なんてね」
「なん……だと!?」
「ははは! 2000年前のように封印できるとでも思ったかい?」
神は光の中から氷の体を現した。
「光を氷に変えた。今の僕は鉄よりも――」
「皆で鉄を打ち込め!」
ミールは後から取り出した鉄の斧を持ち、皆とともに掛け声を駆け、一斉に振り下ろした。
「話は最後まで聞くものだよ」
「ばかな!」
「さて、こんどはこちらの番だね。氷の斧よ」
神の右手に氷の斧が作られた。
「氷の斧を……つくっただと!」
「僕は神だからね。なんだってできるし、この世界で一番強い。ほらね?」
そういって、神は氷の斧を一振りした。すると巨人たちは次々に凍っていき、ミールだけが残った。
「みんな!」
「さて、愚かな巨人の末裔よ。お前を最後に残したのは、どうしてかわかるか? まずは手足を凍らせよう」
「やめろ!」
「よし、凍らせた。動けないだろ?」
「はなせ! 我に近づくな!」
「封印が長くて腹の調子が悪くてね。君は僕のトイレとして、これから体を徐々に氷らせようと思うんだ」
冬の寒さに震えながら、巨人たちは毎晩おしりから血がにじむ思いをした。それを神はあえてするという。これが神というもののやることか。
「いやあ! やめてえぇええええええ!」
神が巨人に触れようとした。そのときだった。
「待て!」
「待たない」
神は後ろも振り返らずに女の巨人に触れようとした。だが、その右手は女に触れることはなかった。
「なんだこれは?」
神の右手がなくなっていた。神は目を氷の目を大きく見開き、後を振り返った。そこには巨大なアーティファクトをもった巨人がいた。
「ノグソン! どうしてここに!」
「ケツがゆるい神様にトイレお届けにあがりやした」
ポチっとな! ノグソンは両手で岩をもつようにしてたトイレを親指をつかって器用に温水ボタンを押した。
「ぐわああああああああああ! やめろぉおおおおおおお! 僕は今氷の体で! ああああああああああああああああああああああああああああああ!」
そうして神は跡形もなく溶けてなくなった。
「どっこいしょ。立てるか?」
ノグソンはトイレを置くと、ミールに訪ねた。
「あ、ああ。うわ!」
ミールは立ち上がろうとして、地面に尻もちをついた。
「なんだ立てないのか。俺の背中にのれ」
「すまない。我は戦士として恥ずかしい」
「もう神もいないんだ。戦士なんて必要ない」
ノグソンはミールをおんぶして、とぼとぼと白い雲の上を歩いていく。そのとき、ピューっと冷たい風が吹いた。ミールは思わずノグソンの背中に顔を埋めた。
作りたい物語の一番上にあったので、とりあえず、書いてみました…w 本編はまじめな話でしたね…w 構想を練ってた時はコメディみたいになるかなって思ったんですけどね…w いざ、キーボードをとって書いてみたら、頭から某NHKアニメが頭からはなれませんでした…w