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絆の奇跡

「妖狐、まずは狐火であいつらを分断しろ一個づつ叩くぞ」


「了解なのじゃー」


俺は、妖狐とこんな風に一緒に戦うことを夢見てきた、だから妖狐の主なスキルについては調査済みだ。

Fランクの魔物しか相手にしたことのない俺だが妖狐がいれば戦える。


まずは右のやつから、俺の自衛用の剣で切りつける。


「グアッッッー!」


正直怖いでも心強い仲間がいれば、全然いける。


「妖狐、狐火で俺の攻撃したヘルハウンド攻撃してくれ」


そして俺が離れた瞬間ヘルハウンドは、青い炎に包まれる。まずは一体を倒した次は、その隣のヘルハウンドを倒そうと妖狐を見る、そして妖狐は、次の狐火を準備しようとしている。そして一瞬俺と目が合い、妖狐が微笑む、そして俺は見てしまった。ヘルハウンドが妖狐に噛みつこうとしているところを。


「妖狐よけろォォォーーー」


失敗した、失敗した、失敗した、ヘルハウンドは、最初っから4匹いたんだ。見逃した、これは俺のミスだ、間に合え、間に合ってくれ。


「ドン」


「間に合った」


「馬鹿者」


「え?」


「ゼル返事をしろ!」


妖狐が何か言っているが俺には、ほとんど聞き取れなかった、腕を持ってかれたらしい。右腕の感覚が無い。そしてとてもあったかい。


「俺は死ぬのか」


不意にそんな言葉が俺の口から出た、俺はこんな事言ったことはなかった、どんな時も弱音なんて吐いたことはなかった。オベリオン学園に入学する時も、もとからあまり頭がいいわけじゃないのに、必死に頑張って入学した、その時も一度も弱音は、はかない。重要な時に弱音を吐いたら失敗する、昔死んだじいちゃんが言ってたことだ。


「弱音吐いちまったよ、じいちゃん、ごめん世界一の冒険者には、なれないよ」


「おいゼル返事をしろ、おい」


わしがもっと前から素直になって契約しておけば、もっと二人で戦う練習しておけばこんなことには。


せっかく素直になれたのにと悔やむ妖狐は、突如光に包まれた。






そしてその光から出てきた妖狐は、いつもとは違う雰囲気を纏っている少し大人びた顔立ち、少し女性らしくなった体、そして特質すべきは、さらに毛並みの良くなった尻尾だ。


だがここで俺は意識を離した。


「安心して眠れ、あとは、我が絶対助ける」


この時の妖狐には、新たな力が宿っていた。


「仙術 氷結牢」


ヘルハウンドたちは、反応できない速度で氷にとらわれる。


「グッァァァァァァァァ!」


ヘルハウンドたちも、必死に氷から出ようと、口から炎を出そうとする。だが妖狐がヘルハウンドに向けた視線は、圧倒的強者の目だった。それでもヘルハウンドたちは諦めない、だが妖狐が冷淡な声で言う。


「砕けろ」


その瞬間ヘルハウンドたちは、容赦なく氷の破片となって砕けた。そして妖狐は、右腕をなくしたゼルを見る。


「必ず直すぞ、ゼル」








朝、俺が目を覚ましたのは、自分のベットだった昨日のことを思い出して、右腕を見る、そこには綺麗に繋がった右腕があった。そこで俺は安心した、そしてお礼を言うべき相手を探す。


「おーい、妖狐でてきくれよ、、、、」


そこから返ってくる返事は無かった。









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