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妖狐と俺

「おい、あいつ召喚した日に召喚獣に嫌われたらしいぞ」

「あ、てことは召喚獣無しってこと、それはやばすぎでしょ」


俺は沈んでいた、陰口を言われていることにではない、あんな生意気な召喚獣が召喚されてしまったことにだ、たしかに顔は可愛いし人気のある妖狐だ、でもロリだし、俺のタイプとは全く違う、俺は巨乳好きだ。


「大丈夫?」


こんな俺に話しかけてくれるのはエル・リベッタ俺の幼馴染であり、かなりの成績優秀、召喚獣はペガサスBランクである。


「大丈夫、大丈夫、ただ召喚獣のことでな、あいつ、かなりのへそ曲がりでさ」


「まあ、気にすることないよー、大丈夫、大丈夫、あ、パン食べる?」


「ああー」


勇気付けてくれるのは助かるが、どうしてパンなんか今食べてるのか、今授業中ですが、というか食いながら喋んな。そんなことを思いながら妖狐のことを思い浮かべる。


「はい、では授業は終わり、ずっと召喚獣ボックスに入れてるだけじゃなくて、コミニケーションを取ることを忘れるなよ」


召喚獣ボックスてのはいわば召喚獣のベットのようなもの、中では眠ってるような感覚らしい、だか当然入れるには召喚獣の了承が必要、へそ曲がり妖狐は、当然入っていない。というか消えててどこなのかも分からん。


だかしかし、まだ正式な契約が済んでいない召喚獣は、召喚士の近くにいなくてはならいないというルールがあるので近くにはいるはず、正式な契約を7日間以内にしなければ召喚獣は消えるらしい、元の場所に戻るらしいので召喚獣としてはいいのかも。


でも、このままでは、あいつに負けた気がしてダメだ、絶対契約してやる。




ということで街に来た、俺の考えた作戦名付けて食べ物で釣ろう大作戦である、所詮はただのガキ油揚げでもあげれば、すぐ契約してくれるやろ。


そして油揚げ屋にきたここは、街でも評判のところだから絶対食い付くはず。


「おい!」


ほーらきた、所詮ガキよのー。


「どうした、そんなに油揚げがほしいの?どうしても欲しいってなら、あげてもいいけど?」


不敵な笑みを浮かべた妖狐が言う

「全部が全部油揚げ好きだと思うとは全く浅はかな人間じゃなー、こんなアホには死んでもついて行きとうないわ」


俺のバカ、いつから妖狐全部油揚げ好きと錯覚していた、というかマウンティング取られてるし、恥ずかし。


「アホなのじゃー、アホなのじゃー、それアホなのじゃー、はい、ドロン」


腹立つー、というか悔しいー、だれがアホだ、ってさっき自分で認めましたけど、ええー認めましたけどそれが何か?絶対好きなものを見つけてやる。


「ハンバーガー」


「アホなのじゃー」


「ケーキ」


「アホなのじゃー」


「ラーメン」


「アホなのじゃー」


夕方になってしまった、そろそろ親が心配するし、帰らないと、でもまだ好きなものも発見できてねえし、あーあ、と思いつつ俺の大好きな、まいまい棒を取り出した。


「おい、お主それはなんじゃ?」


「あ、これは俺の大好きなスナック菓子まいまい棒だ、でもこれは俺のお気に入りだからな、あげないぞ」


「ほー、そうか、そうか、はい、いただき」


なんだと、俺の大好きなまいまい棒しかも、チーズ味、最後の一本食べられるわけには。


「おーい、妖狐さーんそれ毒入ってるよ、だからやめとかないと死んじゃうよ」


「おまえ、心の声を読むスキルが妖狐にあること知らんのか?」


「まじ?」


「まじ」


「返せこのバカ狐が!」


「パク」


その時、妖狐の目がハートになった、そして本当に俺がバカだったことに気づいた、地上最強の食べ物は、すぐ近くにあったのだから。


「おいお主、もう一本ないかのー、断じて美味しかったのではないぞ、少なくてよく味が分からなかっただけだぞ」


といいつつ、よだれ垂れまくっている妖狐、これは思わぬ成功、だかいきなりこれで契約を結ぼうとすれば意地になって結んでくれないかもしれない、そして俺は決意した。


「今はない、だから明日10本やる、だから次はずっと透明化しないで街観光をしろ」


「のじゃーー」











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