初めての召喚
「はい、では皆さんにクリスタルは行き渡りましたね、では、外で召喚をしてみましょう」
俺はここで失敗に気づいた、隣のイケメンくんは、確か入学テストでかなりの高得点を取った人物であり、Aランクのクリスタルが配られた、それに比べてて俺はDランクのクリスタルそれに入試ではギリギリで合格した。つまり配られるクリスタルは、成績順ということらしい。クリスタルは15個全てがD、これならもっと入試を頑張るべきだった、入学できれば良いと思っていた俺がバカだったのだ。
「はあ、でも召喚は召喚、もしかしたら強い奴が来てくれるかもしれない」
そんな淡い期待を持ち外へ出た。
クラスメイトたちが次々と召喚をしていく、あいつは、Bランクモンスターの鵺、そっちは、Cランクモンスターの人狼しかも女の子、女の子のモンスターはかなり人気でかなりの値段で取引されている。
あいつすげー、そんな声が聞こえてくる、召喚しているのはあのイケメン君、そして召喚獣はドラゴン、俺が一番憧れていた召喚獣だ。
「だが、俺はあんなことで心を乱されたりはしなーい、ドラゴンいいなあー、じゃなくて!俺は、俺の召喚獣を愛してやらねば」
俺の召喚にも注目が集まる、俺が最後の召喚だからだろうか、みんな期待しているのか、さぞすごいのを召喚するのだろうと思っているのか。安心してください、Dランクですよ。
「サモン」
魔法陣が表示され召喚が始まる、そして魔法陣を光りがつつむ、そしてそこに現れたのは、
妖狐、Dランクのモンスターであるがケモ耳好きには、たまらないある意味人気のモンスター。正確な戦闘能力はわからないがなにはともあれ仲良くしないと、俺の初のパートナーだし。
「俺の名前は、ゼル・ベルセリオン、よろしくな妖狐」
差し出した手を無言で見つめる妖狐、一体どうしたのか、様子を伺っていると、
「ペッ、ペッ、ペッ」
こいつ、唾を吐きやがった、湧いてくる怒りを抑えて、どうしたのと尋ねる。
「わしは、人間の、それもこんな弱そうな奴の下にはつかん」
そして、妖狐はドロンと消えてしまった、どうやらスキルを使って姿を消したらしい。だが俺は溢れる気持ちを、抑えることができなかった。
「なんだ、この生意気な召喚獣はーー!」




