表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
色々やらかしてますが問題でも?  作者: ひげ面の44歳♂
4/8

第4話

さて、ぐでくでとした、売れない漫才師の様なやり取りをしつつ、話しを元に戻して見る。


「ハルシではどうだ?」


.........

「うん」

俯きながら、コクンと頭を前に落とす。




無言の時が流れる。


ハルシは一言も声を発せず俯いたまま



ガサガサ、、、


遠くの方で草ズレの様な音が聞こえる。



ひょこっと顔を出したのは兎の様な小さな何か。


額には捻れた白い角。


叢の中で真っ白とはまた目立つし、体の大きさから、捕食される側と見えるのだが、、、


ちらりと目があった様な気がしたとたん


ビュンと飛び掛かって来た。

何故か一直線かつ錐揉み状で。




す、と横に避ける。

ビーィン。

木に突き刺さり、手足をばたつかせ、必死に角を木から抜こうとしている様だが、根本まで食い込み、かつ、ドリルのような形状の為、抜けそうにない。


「食料確保」

ハルシの一言。未だ俯いたままだが。


顔の向きだけを変えてこちらを伺う兎。


近付くにつれ、激しく手足を動かすが、一向に抜けない角。


ふと、立ち止まると、兎はこちらを伺うように見ている。


一歩踏み出す。


兎はもがく。


(達磨さんが転んだ!)ゆっくり進む


もがく兎。立ち止まると同時に止まる兎。


何度かそれを繰り返す。


手の届く距離まで近付いたので

手を出そうとすると、

キュイ、、、

と小さな声を出して、そのまま動かなくなった。



俎上の鯉でさえ、足掻くだろうに。身じろぎひとつせず

この後の、運命を、受け入れているのだろうか?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ