誕生 第1話
はじめまして。ひげと言う名のオッサンです。
間もなく頭髪より髭の方が長くなりそうな今日この頃。
因みに[ひげ]は、卑下の方なので悪しからず。
ふっ、、、
眩むような光の中で気づく。
ここは何処?
ただただ真っ白な、、、
そうただただ真っ白な空間が広がる。
「どなたかいませんか?」
返事などあるはずがない。
繰り返すがここは
ただただ真っ白なだけの空間だから。
と、言うか、地面?
足は立つが、何と言うか、境目?が曖昧で、宙に浮いているかのようにも思える。
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コマンド
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!? なんだ?
わからないができる事をしなければこのままなのは変わらない。
ちなみにだが、、、
ここに来てから相当な時間が経過している。
何故か不安感も空腹も、、、生理現象すらない。
と、言うか、私は誰?
はっ!さっきコマンドとかが出たはず。
出たと言うより視界に浮かんだと言うべきか。
さて、ここから出るためにひとつずつできる事をやってみるか、、、
と、考えるた途端に視界が切り替わった。
見渡す限りの刈り取り終え、根本が枯れはじめた一面の畑。
少しばかり安心出来る場所に来られたようだ。
畑=人がいる。
と考えても不思議ではない。
、、、はず。
ただ不自然に水路が広い。
魚でもいるのかな?
「げこげ?」
、、、蛙の様な鳴き声。
うん。蛙ではない、、、
だだだだだだだだだだ!!
なんだ?何なんだ!
かなりの距離を全力疾走したはずなのに疲労が無い事に気付けない程の衝撃。
先程の鳴き声?は、人型の蜥蜴が発したものだったからだ。
落ち着け私。
見渡す限りの畑があったはずの景色が、今は木々に囲まれた森の中、、、
って森?
どれだけ走ったのだろう、、、
今更だが気付く。
疲労が無い事、そして息切れひとつ起こしていない事実。
はっ!
なるほど夢とかその類だろう。
後に理不尽と力の象徴、様々な名前を持つ者の誕生した時の話しである事は誰に知られる事もないのだが。