表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王と勇者による愛玩生活  作者: 槙村由紀
プロローグ
3/17

朝ごはん

 はわわわわ。

 夜勤明けて目が覚めたらお気に入りが二桁に!?

 稚拙な拙作に過分な期待いただきありがとうございます(;^_^A 

 

 それからはあっという間だった。

 少年の叫び声に集まってきた大人たちに取り囲まれ、完全包囲。

 前衛のお兄さんたちには油断なく槍を構えられて、後衛は弓に矢をつがえていつでも行けますなネコミミおねーさんズ。

「村から出てけ!」

忌み児(いみご)などがいていい場所じゃねぇんダ」

「こっちを見ないで!?」

 などと絶賛警戒中。


 ここまでくれば嫌でもわかる。

 ここまでファンタジーだと、どうやら異世界に来てしまったようですね、ハイ。

 そしてネコミミ生えてて人間じゃないヒトたちから見ても、自分は化け物なんだと。

 

 後から後から溢れてくる涙をしゃくりあげると、それに反応して弓を構えていたネコミミさんが今にも矢を放とうとしてくる。

 攻撃の予備動作と勘違いされかけたのかもしれない。

 リアルネコミミだーなどと和んでモフろうものなら、間違いなく殺されそう。

 ラノベで獣っこにはちょっぴり夢を見ていただけに、なんとも悔しい思いが胸を占める。


 ネコミミーズに追い立てられ、集落のようなさもしい村から近くの森へと逃げ込むことになった。

 森が近付くにつれ、後方からの威圧感が激しくなり、森の中に入ってしまってからは殺意むき出しで矢や槍が飛んできたのには驚いた。

 目が点になった後、文字通り死に物狂いで逃げ回った。

 耳の傍をひゅん、って矢が通り、寸前まで足の合った場所に槍が突き立ち。

 木立を遮蔽物にして走り回り、岩陰に身をひそめてやり過ごし、川底に沈んで匂いを消しながら進む。

 脚をもつれさせつつ、涙をぬぐって走った。

 ただひたすら逃げ回っていると、いつのまにか攻撃がやんでいた。


 息を整えて、落ち着いて考えてみる。

 なぜ村の中で殺さなかったのか。

 少年が見ていたからだろうか。

 森の中で仕留めたなら、子供に余計な物を見せずに済む、と。

 

 ではなぜあそこまで邪険にされたのか。

 忌み児(いみご)とか言っていたので、おそらく自分がそういった存在なのかな。

 そして化け物であると。

 確かに血も透明だったしね。鱗もあるし。


 なんかもうやだ。

 自決でもすれば元の世界に戻れるのだろうかという考えが頭をよぎる。

 追試対策に三徹で詰め込みをしていたせいで、変な夢でも見ているのだろうか。

 でも、全身に感じる熱っぽさと痛みは、これが現実だとしっかり教えてくれる。

 幻覚でも見ていて奇行に走っているのだとすれば、はたから見れば滑稽なことだろう。

 


<誰か助けて!>



 紛うこと無き本心だった。


 走ったり水に潜ったりしたせいで傷が悪化したのか、あちこちが熱を持って全身が火照ってきた。

 手近な樹木の幹に持たれるように座り込み、これからのことを考える。

 所持品は、身に纏っているぼろきれのような粗末な服一枚。

 以上。


 何にもないですよ。刃物でもあればサバイバルの現代知識が役立つってのに。

 だったら石器かな。まずは黒曜石を探さなくては。

 あー、せめて眠ってた時にかぶってたぼろ布があれば、といまさらながら思う。

 

 僕には敵意なんてなかった。

 見かけ通り幼女で、身体能力も相応だった。

 なのに彼らネコミミーズは本気で僕のことを警戒し、殺そうとしてきた。

 そんなに恐ろしい存在なのだろうか。

 ありえないな、せいぜいモフるくらいだね、うん。

 中身が異世界人なのがまずいのかね、これ。

 ……なんかそれっぽいなぁ…………


 それでも、異世界で一人きり。

 加えてまわりは敵だらけで殺意がデフォときました。

 これなんてハードモード。

 異世界転生ものならチートの一つくらいないのかーって叫ぼうにも見つかるとやばいので自重します。


 もういいや、とりあえず何か食料を確保しないと。

 これからしばらくこの世界に居るなら必須だよね、ね。

 ひとりって寂しいなぁ……


 そういえば、この世界の食べ物って自分の世界と違うのではなかろうかと思い到ったところまでは良かったが、ガサリと物音がした。


 すわ! 追手がもう追い付いたかと本気ダッシュモードに移行する為に立ち上がると、それは姿を現した。



 体長四メートルは下らない巨体を持った白虎が、茂みをかき分けながら自分のほうに歩み寄って来る。


 蛇に睨まれた蛙ってこういう時に言うんだろうね。

 僕の朝ご飯前に、白虎の朝ご飯候補生な自分がいました。

 やっと4000字おーばー。

 ってそうだった。

 ここまでキャラの名前が出ていないことにお気づきの方がいらっしゃると思うのですが、それは名前を決めていないからなんです、ええ。

 なので、活動報告にて募集させていただいておりますので、よろしければご協力くださいませ。

 採用された名前については、順次あとがきにて発表させていただきますことをご了承ください。

 

 ……め、面倒だから考えてなかったんだろって突っ込んだら負けですからねっ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ