EX1 魔王さま②
更新ペース落としたくなってきましたね。
しばらく飛ぶと、該当座標のすぐ近くに猫獣人どもの集落があった。
『白竜』殿の気配はせぬが、残滓が色濃く残っておる。
何か知っておるかも知れぬな。
妾の接近に蜂の巣をつついたような大騒ぎを起こす猫獣人達の集落のど真ん中に、ふわりと軟着陸する。
六翼から発生した風圧で、地面に置いていた農具や逃げ遅れた子供が無様に舞う。
だが、いまはそんな些事にかまっていられるような暇はない。
“おい、そこの。ひとつ訊ねるが、ここらへんで『白竜』の子を見なんだか?”
唐突に投げかけられた質問にパクパクするのは、ひときわ年配の猫獣人だ。どうやらこいつが集落の長らしい。あたりだな。
「そんな、我らは『白竜』さま程の高貴なお方は見かけておりませぬ。」
“それは――真か?”
「はい! 誓って我らは『白竜』さまを知りませぬ」
“そうか、ならば問いを変えよう。黄金の髪に紫の瞳の、身体のどこかに白い鱗をもった『忌み児』を見なかったか?”
瞬間、長はびくりと身を震わせた。
心当たりがあるらしい。
『忌み児』とは、通常の姿かたちで生まれることがなかった者たちのことを言う。
奇妙な姿かたちから災厄の兆しとされる。
大半の者は生まれてすぐに殺されるが、それを受け入れられなかった親が稀にこっそりと育てることがあるのだ。その場合大半は町や集落から追い出され、一か所に定住することはほぼ不可能である。
成人する者はほぼいないと言っていい。
「ぞ、存じ上げませぬな。我らには関係のないことです」
“ほぅ? 関係ないじゃと? ならばこの場に漂う『白竜』殿の血の匂いが関係ないと、そういうのじゃな? 村の中で流れた『白竜』の血が!?”
新鮮な竜種の血の匂い。
それを妾の鼻は集落について直ぐに、かぎ取っている。
わずかに目を細めて威圧感を増し、再度問うと、長は震えながら応じた。
「申し訳ありません!」
隠していたのには理由があったようじゃ。
ある日この集落に落ち伸びてきた『白竜』の子とその両親。
当初の関係は良好だったが、子供が『忌み児』であることが判ってからは煩わしくなり、一網打尽にしようと一家に毒を盛った。
けれど『白竜』だけが生き残ったので、その一家の住んでいた家を死体ごと焼き払い、村の者たちで『白竜』の子を迫害・暴行を加えた。
集落に広がる血の匂いはこの時のものじゃろう。
さらに、つい先ほど村から追い出し、少し離れたところで殺そうとしたが逃げ切られて見失った、と。
それを『白竜』の子を探す妾に告げればどうなるか、恐ろしくなって偽ったのだと。
そして若い猫獣人が横からしゃしゃり出て、報告をつけ足して来おった。
なんでも、追撃してトドメを刺すために捜索していたところ、このあたりの主である白い虎に捕らわれていたのを目撃した、と。
おそらく、そう遠くないうちに虎の腹に収まるだろうことも。
これは……救いようがないの。
妾の半身にも等しい『白竜』殿に非道い仕打ちをしたことに強い憤りを感じるが、感情のままこやつらを殺してしまっては『白竜』殿が親の仇を討てなくなってしまう。それはちとまずいか。
急ぐことじゃし、適度な嫌がらせの呪いをかけることとするかの。
“貴様らには罰を与える。再生と創造を司る『白竜』に対して、知らぬこととは言えあまりにもひどい所業、救いがたし。一族全員に呪いをかける。解いてほしくば、妾の城まで来て『白竜』殿に許しを請うのじゃな”
妾の言葉に戦慄する猫獣人共に翼の一振りで黒い霧を振りかけ、何の未練もなくその場を飛び立つ。
急がなければ間に合わなくなるやもしれぬ!
もう一度探知魔法(それほど広範囲ではなくても充分捕捉できるはず)を展開。
はたして、件の白い虎とやらの位置が判った。
山の麓か。
手間をかけさせおって!
生きておれよ、『白竜』殿。
なんかPVの伸びがおかしいですね(滝汗
8000PV突破ありがとうございます
一日当たりのPV数が、書き始めた当初の想定より桁が二つほど多いのがこわいです。
まさかと思って見てみたら、日間ランキング235位って。
ランキングに出てること自体が信じられません。
((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル




